長崎の原爆資料館、Wi-Fiパスの8文字にギョッとするも… 「絶対忘れない」と称賛相次ぐ

長崎原爆資料館内で設定されているWi-Fiパスワードの数字が話題に。「長崎市にしかできない」と、称賛の声が相次いでいる。

2025/08/08 04:45

■長崎市にしかできないパスワード、その真意


当該のパスワードの詳細について、長崎市 平和推進課の担当者は「2015年4月、長崎原爆資料館にWi-Fiが導入された際に設定されたものです。原爆被爆の悲惨さと、今なお続く被爆者の苦しみを忘れることなく、『長崎を最後の被爆地にしなければならない』という思いのもと、長崎に原爆が投下された1945年8月9日(19450809)をパスワードとして設定しております」と、説明する。

長崎原爆資料館

長崎市に原子爆弾が投下されたのは、1945年(昭和20年)8月9日午前11時2分のこと。

その威力は凄まじく、同市の報告によると、中心点より500m圏内の民家は粉砕され、生存者は屋内外共にゼロ。

非常に強烈な爆風は爆心より1km圏内にある立木をことごとく爆風の方向へ薙ぎ倒し、2km圏内の鉄筋コンクリート建物を屈曲させ、家屋の窓ガラス、扉、障子などの破壊は15km圏内にまでおよんだ。

この原爆投下による重軽傷者数は74,909人。そして、73,884もの尊い命が犠牲となっている。

このように日本人として…いや、人類として決して忘れてはならない日付が、パスワードとして設定されたのだ。

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■長崎市の努力、世界平和に向けて

長崎市では、被爆の実相と平和への願いを国内外へ伝えるため、様々な事業を行なっている。

その例について、長崎市 平和推進課の担当者は「長崎平和宣言をはじめとした平和メッセージの発信や、被爆地訪問・視察の受入れ、音楽やスポーツなど自分の興味のある分野を入口に、身近なところから平和について考え、行動する当事者を増やしていくことで、平和の文化を市民社会に根付かせるための取組み(平和の新しい伝え方応援事業費補助金、『平和の文化』事業認定制度、平和の文化キャンペーン)、さらには、平和をつくる人材の育成(ナガサキ・ユース代表団)などを行なっています」と、語る。

そして、原爆により被爆した都市の使命として、被爆の実相と長崎市民の平和への願いを広く国の内外に伝え、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に寄与するため、長崎市が設置した施設こそが「長崎原爆資料館」なのだ。

長崎原爆資料館

現在の長崎原爆資料館の建物は、被爆50周年記念事業として建替えを行い、1996年4月に開館したもの。常設展示室には、被害の痕跡を示す現物資料や遺品、被爆の惨状を示す写真など、約1,500点の資料を展示している。

直近となる2024年度の入館者数は81万825人で、これは前年度(2023年度)の入館者数75万8,753人と比較して、5万2,072人の増で、約6.9%の増である。

この数字は1997年の長崎原爆資料館開館直後の5年間を除くと、最大の入館者数となっており、入館者数が81万人を超えたのは2000年度以来、24年ぶりだという。

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■「長崎を最後の被爆地にする」という決意

長崎原爆資料館

館内のWi-Fiパスワードが注目を集めた件について、長崎市 平和推進課の担当者は「今年は被爆から80年の節目の年です。戦後に生まれた世代が国民の多くを占めるようになり、戦争の記憶が私たちの社会から急速に失われつつあります。このような時だからこそ、被爆体験という原点に立ち返り、『原子雲の下で人間や街に何が起こったのか』という被爆の実相や、核兵器の非人道性をしっかり伝えていくことが改めて重要になっていると感じています」と、語る。

続けて、「長崎原爆資料館では、『世界中の誰にも、二度と同じ体験をさせてはならない』という決意のもと、『長崎を最後の被爆地に』するため、これからも核兵器がもたらす悲惨な結末を世界の人々に伝え続けてまいります。皆さまのご来館、心よりお待ちしております」とのコメントが得られた。

長崎原爆資料館

太平洋戦争の終戦から今年で80年を迎え、もう数年も経てば戦時下を生きた人の数もゼロになるだろう。そんな過渡期だからこそ、我われ日本人は改めて戦争の悲惨さ、そして原爆の恐ろしさを後世に、世界に伝えていかなければならない。


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■執筆者プロフィール

秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。

新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。

X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。

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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ

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