「A型は新型コロナが重症化」って本当? 中国の論文に「サンプル少ない」と指摘も

新型コロナウイルスに感染した際の強さ、弱さが血液型で違うというのは本当なのか。 

2020/04/04 13:00

新型コロナウイルス・COVID-19
(画像提供:国立感染症研究所)

健康な人が新型コロナウイルスに感染した際、軽症あるいは無症状で済む人がいる一方で、肺炎が重症化し、不幸にも亡くなってしまう人がいる。その差に関する興味深い研究論文が発表され、話題となっている。


関連記事:体調不良が続く男性 「新型コロナウイルスに違いない」と家族を思って自殺

■世界のA型が騒然となる

3月27日、中国・湖北省武漢市の武漢大学中南医院の医師を中心とした研究チームが、新型コロナウイルスに感染しやすい、また重症化しやすい血液型が見えてきたという研究論文をオンライン学術誌「medRxiv」に発表した。

「まだ調査の段階で臨床への応用には適さない」と前置きしながらも、彼らは新型コロナウイルスへの感受性や抵抗力が血液型で異なると論じ、「新型肺炎を重症化させ死亡するのはA型が多い」と述べ、世界を震撼させた。

関連記事:新型肺炎めぐり厚労省のツイッター大荒れ なぜか河野防衛相に注目集まる

■データに見る差

研究の対象となったのは、3つの病院の患者計2,173人の血液型。それを武漢の一般的な人口の代表である3,694人のグループの血液型と比較した。

武漢市の人々の血液型は、多い順からO型34%、A型32%、B型25%、AB型9%だが、感染者の血液型は多い順にA型38%、B型26%、O型26%、AB型10%と順番が変わる。また、重症化して死亡した患者206人のうち85人がA型で全体の41%だったという。

関連記事:新型コロナハイリスク群のために開店時間を前倒し スーパーの試みが話題に

■大差がない場合も

また、今回の調査の対象となっていない武漢金銀潭病院では、非感染者3,694人の血液型はO型が34%と最も多くA型は32%。一方で感染者1,775人のうち最も多いのはA型の38%だった。

しかし、武漢とは別のエリアにある深圳市第三人民医院では、285人の新型肺炎患者の血液型はA型が28.8%でO型が28.4%と発表し、大差はないとした。


関連記事:新型コロナ流行拡大のイタリア 感染源とされる初の重症患者は勤務先も公開

■データのサンプル不足を指摘

病気や感染症と血液型の関係についてはこれまでも研究が進められている分野である。そのため新型コロナウイルスについても、血液型に関する論文が発表されるのは想定の範囲だ。

しかし、英米の複数の研究者が今回の論文についてデータのサンプル不足を指摘。口をそろえて「より多くの感染者について調査する必要があり、A型の人がパニックになったり悲観したりする必要はない」と感想を述べている。

また天津にある中国医学科学院血液学研究所の研究者は、A型の人がその論文の影響でより慎重に行動するようになる一方で、A型以外の人が楽観的になり、外出を恐れなくなることが不安だとしている。

血液型と新型コロナウイルス感染の関係性については、さらに詳細な科学的研究が必要だろう。我々は医療専門家や政府機関から提供された情報に従い、血液型を問わず、感染を回避して拡大を抑える必要がある。

・合わせて読みたい→体調不良が続く男性 「新型コロナウイルスに違いない」と家族を思って自殺

(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

【Amazonセール情報】ココからチェック!