世界的な抹茶ブーム、その裏で煎茶畑が減少? 「来年は煎茶」が難しい理由
世界的な人気が続く抹茶。その需要増加を受けて、国内の茶畑でも抹茶の原料となる「てん茶」への転換が進んでいるという。一方、一度切り替えると簡単には煎茶向けの栽培へ戻せないという意外な事情もある。

YouTube番組『東野山里のインプット』に、お笑いコンビ・ぬまんづの原カテキンが出演。日本茶インストラクターでもある原が、東野幸治とお笑いコンビ・南海キャンディーズの山里亮太に、海外での抹茶人気と日本の茶畑に起きている変化を解説した。
■海外では「まず抹茶」
茶店でも働いているという原は、海外からの客について「来たらまず『抹茶』みたいな」と、その人気ぶりを紹介。
すると東野も「海外のカフェで抹茶出してたらもう売れるのよ」と勢いよく参戦。「お土産とかチョコとかでも、とにかく『抹茶』って書いてるやつから売れていくのよ」と、海外で実際に感じた抹茶人気を熱弁し、原から「それ言おうと思ってたの全部…」と苦笑されてしまう。
実際、抹茶の原料となる「てん茶」は、収穫前に茶樹を覆って日光を遮り、摘んだ葉を蒸した後、揉まずに乾燥させて作られる。海外需要の拡大などを背景に、近年はてん茶の生産も増加傾向にある。
■「来年は煎茶」ができない?
一方で原が指摘したのが、抹茶人気が茶畑そのものに与える影響だった。
「抹茶の畑にしてしまうと、煎茶の畑に戻らないんですよ」と話すと、東野は「なんで?」と驚き。原は「畑の茶樹の生え方が全然違う」と説明し、東野も「簡単に『来年は煎茶で、来年は抹茶で』とかできひんのや」と納得する。
てん茶では遮光に対応した栽培管理や、煎茶とは異なる仕立て方が用いられることもあり、単純に翌年から製品だけを切り替えれば済むものではない。原は、抹茶需要を受けて転換する畑が増える一方、「ちょっと煎茶の畑も減ってる」と現状を語った。
■抹茶人気の裏で増える手間
山里が「こんだけ儲かるなら、もうみんな抹茶にどんどん」と話すと、原も転換が増えていることを認めた。
ただし、高品質なお茶を作ろうとすれば「今度は手間もかかるし肥料代とかも増えてく」といい、需要が高いからといって簡単に増産できるわけでもないようだ。
農林水産省でも、茶全体の生産が長期的に減少傾向にある一方、抹茶原料のてん茶は増加傾向にあるとしている。世界的な“MATCHA”人気の裏では、日本の茶畑でも静かに生産のバランスが変わりつつある。
■執筆者プロフィール
びやじま。フリーライター/エディター。月100時間、30番組を聴く深夜ラジオのヘビーリスナーで、2016年からSirabeeに参画。現在はラジオを中心にした芸能エンタメを中心に月40本程度を執筆中。
・合わせて読みたい→日本人の約1割が「お〜いお茶」正式名を誤解していた 50年前のエピソードに思わず感動…
(取材・文/Sirabee 編集部・びやじま)




