大企業の間で拡大する中国依存からの脱却 今後は中小企業にも拡大か
日立やマツダ、ホンダなどに続きパナソニックが、中国工場を閉鎖して日本でも生産拡大を発表。やはり米中対立や台湾が背景か。

パナソニックは6月、省エネ機能の高いエアコンを中国南部・広州にある工場と滋賀県草津にある工場で生産してきた中、広州にある工場での生産を停止し、草津工場で生産拡大する方針を発表した。
■脱中国依存を発表したパナソニック
草津工場での生産拡大は来年度から本格的に始まる予定だが、パナソニックはこれについて米中対立や台湾情勢など地政学リスクが背景にあるとの見方を示した。
■大企業の間で拡大する脱中国依存
しかし、このパナソニックの決断はその一環に過ぎない。
日本の大手自動車メーカーであるマツダは昨年高まる米中リスクを考慮し、新車の製造で使用する部品の中国依存度を下げていく方針を明らかにし、ホンダも部品の国際的なサプライチェーンを見直し、中国とその他の地域でサプライチェーンを完全に切り離していく方針を打ち出した。
また、キヤノンの御手洗冨士夫会長兼社長は、海外の生産拠点などを時代に見合った体制に見直すべきとして主要な工場を日本に回帰させる考えを示し、企業の経済活動が影響を受ける国々に生産拠点を放置することはできず、安全な第3国への移転か日本に戻す2つの道しかないと言及した。
■カギを握るのは大企業
こういったリスク回避を目指した動きが広がっていることは十分に評価されるべきだが、今後課題となるのは中小企業だ。
中小企業の中には資金的な問題で中国依存から脱却できない企業も多いだろうが、やはりカギとなるのは大企業だ。大企業の間でこういった動きがさらに拡大すれば、その下請けとなっている企業の間では危機感が高まり、中小企業の脱中国にもエンジンが掛かることだろう。
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(取材・文/Sirabee 編集部・セレソン 田中)




