豪の五輪参加は? 外交官が「全世界がワクチン接種するまで鎖国かも」
感染者の累計は29,850名、死者累計910名。オーストラリアの新型コロナ対策は極めて優秀だ。

新型コロナウイルスのパンデミックから逃れようと、オーストラリアが続けている「鎖国」の状況。いつどのような目安で解除されるのかについて、在米オーストラリア大使から気になる発言があった。イギリスのメディア『The Sun』『Mail Online』などが報じている。
■鎖国が続くオーストラリア
アメリカ・ワシントンD.C.にある在米オーストラリア大使館のアーサー・サイノディノス米国大使が、このほど米政策研究のシンクタンクである『ハドソン研究所』のオンラインフォーラムに参加した。
同大使は、「それにより国の経済に数十億ドル規模の損失を与える可能性があるが」と添えたうえで、オーストラリア政府には、全世界がワクチン接種を完了するまで国境を閉鎖しておくという考えがあることを漏らした。
■水際対策では不十分
PCR検査や抗原検査などの検疫を強化しても、14日間の待機を要請しても、行動制限を設けても、変異株の流入は結局抑えられていない。
ワクチン接種が日本よりはるかに進んでいるアメリカですら、4月19日には国務省が「渡航中止勧告」の対象を世界の8割に拡大すると発表。水際対策の不完全さを思えば、これしかないのだろう。
一方、5月4日午後12時現在、オーストラリアにおける感染者の累計は29,850名、新規感染者9名、死者累計910名。厳しい州境閉鎖や鎖国といった措置がもたらした、すばらしい結果と言えるだろう。
■「海外旅行は何年も先」
オーストラリアはこのたび、新型コロナの感染爆発が伝えられているインドからの帰国者に、バイオセキュリティ法に基づき懲役6年、あるいは高額の罰金を科すと発表した。
サイノディノス大使は、「国民が自由に海外を旅するようになるのは2022年、2023年、おそらく何年も先になるだろう」とも述べている。
鎖国は経済的損失のほかにも様々な我慢を強いているが、同大使は「国民はそれより新型コロナの感染や流行を真に恐れています」と述べている。鎖国とはいえ、永住権を持つ者の海外の家族の葬儀参列などは、例外として認められる可能性があるそうだ。
■東京五輪への参加は?
当初、3月17日に解除の予定だったオーストラリアの現在の鎖国措置は、6月17日までの延期が決まったところ。もうすぐ国民の新型コロナワクチンの接種率が9%になろうとしているが、まだまだ国境を開放するには不十分との見解だ。
なお、5月1~6日に東京で行われる、五輪最終予選をかねた『飛込みワールドカップ2021』について、「ワクチンが行き渡らず現時点では安全ではない」と判断したオーストラリアは、選手団の派遣を中止していた。このままでは五輪の出場も危ういのだろうか。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)






