ホワイト企業の「タイムカードを切る」タイミング、全国の労働者が「素晴らしい」と称賛 代表は「ブラック企業多すぎ」と苦言

とある店がタイムカードを切る際に定めたルールが「素晴らしい」と話題に。代表者は「世間にはブラック企業が多すぎる」と、苦言を呈している。

2026/09/28 06:00

「働き方改革」という言葉が浸透しつつある昨今。しかし、未だ「改革の実感がない」という人も少なくないだろう。

そんな中X上では、とある店舗が掲出した「タイムカードのルール」が話題となっているのだ。


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■タイムカードで「打刻」する時は…

注目を集めているのは、北海道山越郡長万部町にある菓子店「お菓子の王国はっぴーディアーズ」Xアカウントが投稿したポスト。こちらのポストに本文はなく、代わりに1枚の写真が添えられている。

お菓子の王国はっぴーディアーズ
画像提供:お菓子の王国はっぴーディアーズ

そこには、いらすとやのイラストが使用され、右上に「※コンプライアンス強化中」と添えられた出勤・退勤時のルールが確認できた。

その内容は「出社時は着替える前にタイムカードを打刻してください」「退社時は着替えてからタイムカードを打刻してください」というものであった。

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■「良心的」「これが当然」と話題に

ステレオタイプなブラック企業では「タイムカードを切ってから残業」という、「残業」の概念を根本から否定するルールが蔓延しているという。「着替えの時間も就業時間」としっかり認めているこちらの店舗とは、真逆と言って良いだろう。

こちらのポストは瞬く間に話題となり、Xユーザーからは「これは全ての会社に義務化してほしい」「色々な企業に、見習ってほしいわ」「良心的な職場」など、称賛の声が続出。

一方で、「過去の判例でも『着替え時間も仕事に入る』とされましたからね」「確かに素晴らしいけど、本来はこれが当然なんだよ」といった冷静な意見も散見された。

お菓子の王国はっぴーディアーズ
画像提供:お菓子の王国はっぴーディアーズ

そこで今回は、話題のタイムカードルールをめぐり、お菓子の王国はっぴーディアーズに話を聞いてみることに。

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■代表は「ブラック企業が多すぎる」と苦言

ポスト投稿の経緯について、はっぴーディアーズの代表者は「以前にもバズったので、またバズるかなと思って投稿しました。あとブラック企業が多過ぎるので、『ブラック経営者ども、ちゃんとやれ』という気持ちで載せてます」と、語る。

また、元々はタイムカードの打刻を「5分刻み」にしていたが、2022年ごろから「1分刻み」に変更したという。

こちらの導入についても、「数年前まで遡って差額と利子を集計し、全従業員に「すまないね、これから変更になるからね」と説明して未払い分を支給し、その上で1分刻みに変更しました」と説明しており、従業員に対して非常に真摯な対応をしていることが窺える。

その際、「着替える前にタイムカードを押すか押さないか」という議論が起こることを予想し、予め今回の掲示を作成したという。結果は成功で、「その予防という意味では、防止できたと思います」と、振り返っていた。

また、「このポストがバズるということは、まだまだ世の中腐っているということです。体感ですが、9割以上の企業はこの打刻を導入していないと思います」と、苦言を呈している。

確かに「注目を集めた」ということは、こうした試みが依然として「珍しい=少数派」ということの証左と言えるだろう。

お菓子の王国はっぴーディアーズ
画像提供:お菓子の王国はっぴーディアーズ

労働ルールを遵守するはっぴーディアーズは、小学校を改装したド派手な菓子店。直売店と工場を兼ね備えており、毎日北海道の原材料と製法にこだわったお菓子を作っている。

お菓子の王国はっぴーディアーズ
画像提供:お菓子の王国はっぴーディアーズ

そしてなんとコーヒーが無料で、たまにソフトクリームも無料。さらに、無料の試食用お菓子を多数揃えているという。

雪花青
画像提供:お菓子の王国はっぴーディアーズ

代表者は「雪花青(せっかせい)という、チョコレートとクッキーの中間のようなショコラクッキーを毎日作っています。色々な食品で埋もれたお店なので、ぜひ来て頂けるとありがたいです」ともコメントしていた。

お菓子の王国はっぴーディアーズ
画像提供:お菓子の王国はっぴーディアーズ

全ての企業が、はっぴーディアーズの姿勢に倣うことを願いたい。

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■執筆者プロフィール

秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。

新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。

X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。道路・鉄道ネタに関する取材で、国土交通省や都道府県警、全国の道路事務所、鉄道会社に太いパイプを持つ。

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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)

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