豪雨翌日の名古屋、不動車に貼られた「駐車違反」が「警察のイジメ」と物議 愛知県警は詳細の回答を拒否
豪雨翌日の名古屋市内に、運転不可能となった不動車が出現。「駐車禁止」を切られている車たちに、同情と疑問の声が相次いだ。
東海地方を襲った強烈な豪雨から早や1週間。あの時の雨とは比べ物にならないが、本日も全国的に雨模様の天気となっている。
ネット上では、大雨の被害を受けた市民への警察の対応について、疑問の声が続出していたのをご存知だろうか。
■大雨翌日の車に貼られていたのは…
ことの発端は9日午前。名古屋の街中が冠水するほどの大雨から翌日のことである。
とあるXユーザーが、自身の傘と建物の汚れが付着した位置を比較した写真を添え、「傘の長さが85センチ。歩道は少し高いので、90センチくらい冠水してたみたい」と綴ったポストを投稿。
日頃使っている傘の長さと同程度の高さまで冠水したという、恐ろしい事実が明かされた。

しかし、今回物議を醸しているのは、それに続く情報。歩道に駐まった車の写真に対し、「今朝、市内には多くの不動車が残されていたが、駐禁切られてたのは可哀想過ぎる」と、綴られていたのだ。
■「警察は鬼なのか」と疑問の声相次ぐ
添えられた写真を見ると、車体は上から下までずぶ濡れになっており、先の豪雨の影響で身動きが取れなくなったか、「運転が危険」と判断されてその場に残されたものだろう。しかし、フロントガラスには無慈悲にも「駐車違反」の黄色い用紙が貼られていたのだ。
こちらの光景を受け、Xユーザーからは「流石にこれは不可抗力では…」「かわいそう、どうにかならんのか」といった具合に、ドライバーに対する同情の声が多数寄せられている。
また、「警察はもっと他に仕事があるのでは」「愛知県警は鬼なのか?」「もはやイジメのように感じられる」など、警察に対する疑問の声も多く上がっていた。
■愛知県警は「回答しかねる」
そこで今回は、「豪⾬に関する駐⾞禁⽌⾞両の対応について」「8⽇に発⽣した豪⾬以降の駐⾞禁⽌⾞両への対応について」「その他災害発⽣時の駐⾞禁⽌⾞両の判断について」「災害の発⽣により、⾞の運転が困難となってしまった場合、ドライバーがとるべき⾏動について」の4点をめぐり、愛知県警察に取材を打診することに。
しかし取材依頼に対し、愛知県警は回答を拒否。個別の案件については難しい部分もあると思うが、災害発生時の判断やとるべき行動など、市民の安全に直結する内容への回答が無かったのは、些か残念であった。
なお、愛知県警を含む警察機関では「放置駐車違反取締り手続き」における「弁明の機会の付与」という制度を設けている。
こちらは車両の使用者の権利を不当に侵害しないようにするため、放置違反金納付命令の事前手続として設けられた制度で「事実誤認等により放置駐車違反が成立していない場合」「違反日時において、弁明通知書の送付を受けた者が、放置車両の使用者でなかった場合」「違法駐車行為が天災等の不可抗力に起因するなど、車両の使用者の責に帰することが著しく相当性を欠くことが明らかな場合」の3点が、「弁明が認められる場合」として紹介されている。
警察も立場上、やむを得ず取り締まったと思われる駐車違反。果たして、先の豪雨が原因で駐車違反を犯してしまったドライバーたちは、弁明が認められたのだろうか。
関連記事:凄まじい豪雨で冠水した名古屋、街中の光景が「恐ろしすぎる」と話題 現地の若者は「初めての体験」と驚き
■執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。道路・鉄道ネタに関する取材で、国土交通省や都道府県警、全国の道路事務所、鉄道会社に太いパイプを持つ。
・合わせて読みたい→荷物配達の3分で「駐車違反」貼られた配送業者に「不憫すぎる」の声 警視庁に「道交法の認識」聞いた
(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)




