レイプされた女性にキャバ嬢が“放った言葉”が物議 弁護士が見解「セカンドレイプに当たる」

10代のときに性暴力を受けた女性に、「なんか…」とキャバ嬢が言った言葉とは…。

2026/07/08 06:00

キャバ嬢
(写真は記事内容を表現したイメージです。画像生成AI「gemini pro」を利用して作成しました)

YouTubeで配信されているキャバ嬢オーディション番組『LAST CALL』のイベント『LAST CALL COLLECTION 2026』が先月28日、東京・お台場のTOYOTA ARENA TOKYOで開催。

当日、会場で行ったオーディションで、自分の過去を語った志願者に向けて現役キャバ嬢が放った言葉が物議を醸しています。実際に法的にはどうなのか、弁護士に伺いました。


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■「家族」を知らない女性

同イベントでは、一般の志願者を舞台にあげてオーディションを開催し、キャバ嬢を目指す24歳の女性が登場。

「お母さんの名前もどこで生きているのか、家族というものをなにひとつ知りません」と、誕生後すぐに母親から捨てられたことから人生はスタート。のちに妊娠が発覚し、出産するも、半年後に児童相談所へ「親の愛情がわからないのに、子供に愛情をあげられるのか」と子供を連れていかれたなど、自身の過去を包み隠さず伝えました。

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■キャバ嬢からの質問

10代の頃には、住んでいたアパートの2つ隣の部屋の男からレイプされたことも告白。これに、番組出演者でキャバ嬢のれみれみさんは、この件に触れ「こういうのって事前に防げなかったんですかね」とコメント。

ある日突然、襲われたことや、警察の調査によると、その男が前科持ちだったことを説明すると「なんか、しっかりしてるように見えるんですけど、『妊娠していたことに気付く』など、検査とかしなかったのかなぁとか…」と被害者側の防衛意識や事後の対応に落ち度があったかのような疑問を投げかけました。

この言葉にSNS上では「れみれみという人の言葉ってセカンドレイプじゃないの?」「被害者を責めるような発言、許せないな…」「これは志願者の女性、二次被害じゃん」など、多数の言葉が寄せられています。

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■「セカンドレイプ」は違法行為

性犯罪の被害者が、被害時の言動を問題視されたり「たいしたことではない」など被害を矮小化したりして、さらに傷つけられることを「二次被害」「セカンドレイプ」といいます。

セカンドレイプ=デリカシーに欠ける、くらいの認識の方もいるかもしれませんが、民事上の不法行為や刑事上の犯罪として法的責任を追及できる明確な違法行為です。

今回、れみれみさんが志願者に放った言葉はセカンドレイプにあたるのか…Sirabeeで法律について話を聞くことも多い、齋藤健博弁護士に見解を伺いました。

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■「当事者の感じ方を完全に無視したもの」

齋藤健博弁護士

――今回のイベントにおける、志願者の過去の性被害に対する出演者の発言は、法的に見て「セカンドレイプ(二次被害)」に該当するのでしょうか。

齋藤:セカンドレイプというのは、もともとは取り調べを行う警察や検察、あるいは事情を伺う弁護士などが、詳しく経緯を聞き出さなければならない時に注意すべき概念でした。とくに、我々のような職業は(被害者をさらに傷つけないよう)細心の注意を払っているものです。

今回の件のような発言は、一般の出演者がコメントしたものであり、当事者の感じ方を完全に無視したものと言えます。客観的に見て、これがセカンドレイプに当たらないと考えるのは難しいと思います。

――たとえば、1対1でも法的に問題はあると思いますが、今回は7,000人ほどの聴衆の前でした。罪の重さは変わるものでしょうか。

齋藤: もちろん、具体的にどのような発言(行為)があったのかという内容そのものが問題ですが、それが「どういう状況で行われたか」も当然、考慮されます。

今回のように大勢の聴衆がいる前での発言となれば、被害者が受ける精神的苦痛や社会的ダメージの大きさも変わってくるため、状況として考慮されるべき要素になります。

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「事前に防げなかったのか」という問いかけは、悪気のない“素朴な疑問”のつもりでも、被害者を二重に苦しめる典型的なセカンドレイプです。どれほど華やかなエンタメの場であっても誰かのトラウマを軽視して良いはずがなく、私たちは言葉の持つ重みを改めて見つめ直す必要があります。


■長谷川 瞳

10年以上の放送作家の後ウェブの世界へ。多くのインタビュー経験を経てエンタメや社会問題の記事を書く日々。ストレス解消法は、愛犬(ポメラニアン)に顔をうずめること。


【弁護士】 齋藤健博

自身のLINEIDを公開しており、初回相談はLINEで無料で行うことが可能な弁護士。セクハラや、浮気・不倫問題の解決に定評があり、過去には弁護士ドットコムのランキングトップに名を連ねた経験も。YouTubeではセクハラ時の対応に関する動画なども公開している。多くの被害者の悩みである「セクハラの線引き」や、「残すべき証拠」などを動画で分かりやすく伝えている。
YouTubeチャンネルはコチラ:弁護士「齋藤健博」チャンネル

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(文/Sirabee 編集部・長谷川 瞳

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