伝説の格ゲーマー・ウメハラが10先に敗北 決着後、致命的な表示ミスが「失礼すぎる」と物議
「格ゲーの神」こと梅原大吾が、『スト6』現役最強プレイヤーの一角・MenaRDとの10先で敗北。試合内容を讃える一方、視聴者からは「運営が残念すぎる」と不満の声が上がっている。

29日、神奈川県川崎市のCLUB CITTA’で開催されたイベント「獣道」にて、レジェンド格闘ゲームプレイヤー・梅原大吾選手(以下、ウメハラ)とMenaRD選手(以下、メナ)が『ストリートファイター6』で激突。熱戦の末、10対6でMenaRD選手が勝利を収めた。
ネット上では両者の健闘を讃える声と共に、運営に対する不満の声が多数上がっている。
■「獣道」って何だ?
「獣道」とは、ウメハラ選手が主催する10先イベント。10先は「10本先取」の略で、対戦で勝ちを10本先取した方が勝利となる。
格ゲーの大会の緒戦では1本勝負や2本勝負が一般的なため、強豪プレイヤーがあっさり敗退してしまうジャイアントキリングも起こり得るが、10先ではそうした奇跡はほぼほぼ起こらない。
互いの対策を練りに練ったプレイヤー同士が、戦いのなかで手の内を明かし、隠し、そして対戦の中で成長していくのが10先の醍醐味であり本質なのだ。
ただし獣道は単なる10先でなく、因縁がある2名がプライドを賭け、完全なる「格付け」に挑む点がカジュアルな10先とは大きく異なる。
■「最高の試合」と称賛相次ぐ
そんな10先で、獣道でウメハラ選手が敗北したことは世の格ゲーマーに衝撃を与えており、ネット上には「一つの時代が終わった気がした」といった驚きの声が多数上がっていた。
一方、「負けちゃったけど、これからのウメハラがどんなプレイを見せてくれるか楽しみ」「メナの言動の一つひとつからウメハラへのリスペクトを感じた」など、両選手の激しい戦いや、その姿勢を讃える声も多数確認できる。
とくに、対戦前に「(おれは)来月で45だけど、今日が全盛期だから。勝ったら誇っていいよ」と断言し、敗北後に一切の言い訳を見せなかった梅原の姿は、古の格ゲーマーを大いに感動させていた。
このように「最高の試合内容」と絶賛された今回の獣道だが、その運営に疑問の声が多数寄せられているのだ。
■「両選手に失礼」と運営に疑問
古来から格ゲーにはある種の「泥臭さ」「殺伐とした緊張感」が存在する。しかし、昨今のesports(イースポーツ)の発展に伴いクリーンな存在へと徐々に変貌を遂げていき、格ゲーのそうした姿に疑問を覚えるプレイヤーも少なくなかった。
そんな「泥臭さ」の最高峰とも言える獣道が、今回は世界最大の格ゲー大会Evolution(通称、EVO)のイベントとして開催された。
それはこれまでの獣道に存在した殺伐さが薄れ、EVOというイベントのお祭り騒ぎを強める結果となったようだ。何度も繰り返すが、ウメハラ、メナ両選手は素晴らしい試合を見せてくれた。
機材調整による開演遅れ、申し訳ございません。
度重なる映像・音声トラブルを乗り越え、配信開始しております。#EvoLEGENDSLIVE は @RC_REJECT さまご協力のもと配信中!ぜひ最後までお付き合いください。 https://t.co/bnc9qpBFIk— EVO Japan (@evojapan_info) April 29, 2026
しかしイベントでは、開始予定時刻から1時間遅れてのスタートしたことを皮切りに、多くの視聴者に不満を抱かせる出来事が続出。
10先開始直前には「MenaRD選手に勝ってほしい人は大きな拍手をお願いします!」というMCが挟まるも、ドミニカ共和国のメナ選手にとって会場はアウェー。申し訳程度の拍手が聞こえる形となった。
続く「ダイゴ・ウメハラさんに勝ってほしい人、大きな拍手をお願いします!」というMCでは大きな拍手が起こったが、X上にも配信コメント上にも「両選手に失礼」という声が多数上がっていた。
■格ゲーマーも「悲しかった」と怒り
極め付けは10先の終了直後。なんとメナ選手が10先を制したにも関わらず、会場ステージのモニターには大きく「WINNER DAIGO」と、「ウメハラ選手が勝ったとき用」と思われる画像が大きく映し出されたのだ。
獣道はウメさんが時間をかけて開催されたイベントで内容も過去にない人間にフォーカスして因縁ある組み合わせだったりを過去にやってて背景が大事だった。負けたら悔しいとかじゃなくて本当に許してはいけないものみたいな文字じゃ表現するには刺激的すぎて書けないくらいの感情になる…
— ボンちゃん/Bonchan (@katitagaribon) April 30, 2026
こうした運営の至らなさは、まるで運営が文字通り「魂の10先」であった獣道を、5月1日から始まる「EVO Japan 2026」の前座のような、単なるエキシビションマッチのように扱っていると、多くの格ゲーマーに受け取られた。
ウメハラ選手の盟友であるプロゲーマー・ボンちゃん選手も、Xより「俺が一番嫌だったのはウメさんの試合前のインタビューとか日本以外の世界の人にちゃんと伝わってたんかなってのが気になった。試合前の意味不明な会場に勝者予想聞くパフォーマンスとか獣道知ってたら100%起こらない、本当に残念な見せ方で悲しかった。ただのエキシビションじゃないんだよ?」と苦言を呈し、今後の改善を望んでいる。
「遊戯」の枠を超えて「スポーツ」となり、そして「興行」となった格闘ゲーム。そんな姿に違和感を覚え、嘆いている格ゲーマーは少なくないだろう。




