情報番組が2分でできる高級車盗難の手口を紹介、「放送していいの?」と物議 当該動画は公開停止に
情報番組『ニュースONE』が2分でできる高級車盗難の手口を映像で紹介。その内容が「悪用されるのでは?」と、物議を醸している。
毒と薬は表裏一体。使用量などの条件が異なれば、これまで薬として使用していたものが毒になるケースや、その逆も決して珍しくない。
現在X上では、とある情報番組の公開した情報に、賛否の声が寄せられているのをご存知だろうか。
■2分でできる高級車の盗難手口を実演

ことの発端は、東海テレビ(フジテレビ系列)の情報番組『ニュースONE』がYouTubeにて公開した、トヨタ・アルファードの最新盗難手口を実演した動画。
動画内では防犯意識向上を目的に専門家が「CANインベーダー」などの装置を用い、わずか2分でドア解錠からエンジン始動までを再現してみせた。
当該の動画が公開されたのは3月6日だが、14日ごろからX上で動画内容が話題となり、Xユーザーからは「犯罪の手口をこんなに詳しく教えていいの?」「モザイクも無しに、ここまで詳しく教えるのか…」「これを見て、真似する人が増えそう」など、疑問の声が多数寄せられている。
■動画内容に擁護の声も
こうした声を受けてか、当該の動画は16日午前9時時点では「非公開」となっている。
また、動画の内容に対して「メディアで取り上げられるということは、界隈では既に常識となっているはず」「この動画を見て、防犯意識を高める人も多いでしょ」といった擁護の声を上げるユーザーも確認できた。
相手の攻撃を防御するには、その攻撃の内容を知る必要がある。つまり、防犯のスタート地点は「犯罪者がどこ(何)を狙いやすいか」という情報であり、それを元に対策を講じていくのが基本。一方で、これらの情報を逆手にとって「悪用する人物がいる」という可能性も捨てきれない。
こうした事情もあり、メディア側が「防犯」について報じたり、注意を喚起する際は少なからぬジレンマが生じているのだ。
記者も過去に「合鍵が簡単に作れてしまうケース」の注意喚起をめぐり、日本ロックセキュリティ協同組合に取材を行った経験があり、その際は「情報が悪用されるケース」を懸念し、記事内でどこまで踏み込んだ情報を開示するか、双方が非常に慎重になったものである。
果たして読者諸君は『ニュースONE』の特集を「やりすぎ」と「適切」の、どちらに感じただろうか。
■執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。道路・鉄道ネタに関する取材で、国土交通省や都道府県警、全国の道路事務所、鉄道会社に太いパイプを持つ。
・合わせて読みたい→大阪・花園町駅の全券売機がコーヒーで浸水し乗客が悲鳴 鉄道会社は「様子を見る」と回答
(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)




