新しく買った炊飯器、付属のリストが「イカれてる」と称賛の嵐 タイガー魔法瓶は「開発に2年かけた」明かす

76種類の銘柄に応じて米の炊きわけができるタイガー魔法瓶の炊飯器が「イカれてる」と話題に。タイガー魔法瓶の担当者は「気づいて頂けて嬉しい」と笑顔を見せる。

2026/03/10 11:00

我われ日本人は食のこだわりが非常に強い民族。特に米の話題ともなれば、他国民には理解が及ばないほどの情熱を生むケースも日常茶飯事である。

現在X上では、タイガー魔法瓶の米にかける情熱が「完全にイカれてる」と、話題になっているのをご存知だろうか。


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■この炊飯器、何かがおかしい…

ことの発端は6日、Xユーザーのロゼットさんが投稿したポスト。

「新しい炊飯器買ったら銘柄ごとに炊きわけてくれるらしく、一覧表から開発者の狂気を感じる…」という意味深な1文が綴られたポストには、「銘柄炊きわけ一覧表」と題したリストの写真が添えられている。

タイガー魔法瓶の「銘柄炊きわけ一覧表」
画像提供:タイガー魔法瓶

どうやら米の銘柄に応じ、適切な炊飯ができるようプログラムされた炊飯器のようだが、注目すべきはその数。なんと、「あいちのかおり」から始まる搭載プログラムの数は、計76種類にも及んでいたのだ。

その分類も非常に細かく、「魚沼産コシヒカリ」と「コシヒカリ」を分けていたりと、米に対する執念にも似た愛情、そして尋常ではないこだわりが感じられる。

タイガー魔法瓶の「銘柄炊きわけ一覧表」

こちらの光景は瞬く間に話題となり、Xユーザーからは「さすがお米の国、日本」「タイガーの炊飯器開発部さん、ちょっと頭おかしいんじゃないですか? 今や全国の生産量『わずか1%未満』になった銘柄にまで、わざわざ専用のプログラムを残してくれてるんですよ…」「日本の家電メーカーってクレイジーだよね(褒め言葉)」など、戸惑いと驚き、そして心からの称賛の声が多数寄せられているのだ。

ポスト投稿主・ロゼットさんも「お米にこんなにもたくさんの銘柄があることを初めて認識させられた上、さらにこの膨大な銘柄を炊きわけるという狂気(褒め言葉)を見せつけられ、タイガーさんの恐ろしさ(褒め言葉)を感じました」「この驚きを皆さんに共有したいと思い、投稿した次第です」と、発見時の感想を振り返っている。

そこで今回は「イカれてる」(褒め言葉)と話題の炊飯器、そして炊きわけプログラムの詳細をめぐり、タイガー魔法瓶に話を聞いてみることに。

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■聞けば聞くほど「イカれたプログラム」と判明

取材の結果、今回話題となった「銘柄巧み炊きわけ」は、同社炊飯器の最上位機種『土鍋ご泡火炊き JRX-S100』に搭載された機能と判明。

その詳細について、炊飯器商品企画の担当者は「タイガーでは、2020年に発売した最上位土鍋炊飯器に50銘柄の炊飯プログラムを搭載し、2021年の最上位土鍋炊飯器からは70銘柄の炊きわけを搭載しております」と、説明する。

タイガー魔法瓶『土鍋ご泡火炊き JRX-S100』
画像提供:タイガー魔法瓶

プログラムについては、米の計測データ(たんぱく質量、アミロース量など)を参考に吸水時間や圧力のかけ方などをカスタマイズし、それぞれの銘柄米に適したコントロールをしているという。

そして2023年のモデルからは、東北、関東、中部、近畿、中国・四国、九州・沖縄の「6つの地域+2ブランド(⿂沼産コシヒカリ、仁多⽶)」のコシヒカリを炊きわける「産地炊き」という、あまりにイカれたプログラムを搭載。

「産地ごとに、タイガーが理想とするご飯の甘み、旨み、粒立ちを最大限に引き出します」と説明する担当者は、「標準メニューでは、コシヒカリをベースに炊飯プログラムを設定していますが、お米の銘柄ごとに特性がもちろん異なるため、そのお米が一番活きるような炊き方をしたい、という思いから『銘柄巧み炊きわけ』の搭載にいたりました」と、その情熱を語ってくれた。

豊富な炊きわけを見て「これほどの数が必要なの?」と、疑問に感じた読者もいることだろう。そこで続いては、「ひとめぼれ」と「つや姫」を例に、タイガー魔法瓶のこだわりぶりを見ていこう。

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■プログラム構築まで2年の月日かけた

担当者は、まず「どちらも同じ東北のお米ですが、『ひとめぼれ』の方が少し粘り気の少ない品種です」と前置き。

続けて「そのため、吸水時間などは『つや姫』と変えておりませんが、圧力のかけ方を工夫し、粘りが出やすくなるよう炊飯しております。お米それぞれの個性を活かしつつ、我々が理想とする食味へと、微差ではありますが、緻密にコントロールして調整しているのです」と、力説してくれたのだ。

こうした開発はまず、全銘柄を集めるところから始まり、実際にデータをとった後、炊飯して食味を検証。そして方向性や炊飯プログラムを決めるまで、約2年の歳月を要したという。

タイガー魔法瓶『土鍋ご泡火炊き JRX-S100』
画像提供:タイガー魔法瓶

なお、タイガー魔法瓶側も「うわっ…私の狂気、強すぎ…?」という自覚はあったようで、今回大きな話題となった件について、「本機能は非常に手間暇がかかり、まさに『狂気の沙汰』とも言えるほどの開発であったため、苦労の末に辿り着いた『銘柄巧み炊きわけ』にご注目頂き、大変嬉しく感じております」と、笑顔を見せる。

そして「70パターンもの炊き分けを構築するのは、今振り返っても尋常ではない作業でしたが、炊飯器専業メーカーとしての意地とプライドをかけて作り上げました。こういった地道な努力はなかなか伝わりにくいものなので、今回大きな話題にして頂き、心より感謝申し上げます」と、コメントしてくれた。

タイガー魔法瓶『土鍋ご泡火炊き JRX-S100』
画像提供:タイガー魔法瓶

正に、日本人が持つ米への愛情を体現したかのような企業努力。新生活で炊飯器の買い替えを検討している人は、ぜひタイガー魔法瓶の商品をチェックしてみてほしい。

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■執筆者プロフィール

秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。

新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。

X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。道路・鉄道ネタに関する取材で、国土交通省や都道府県警、全国の道路事務所、鉄道会社に太いパイプを持つ。

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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ

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