女性のDV相談は8時間受付→男性は1時間半だけ 「男女差別では」と物議のポスター、真意を京都市に聞いた

京都市の地下鉄で発見されたDV相談に関するポスター。男女で電話対応の受付時間が異なることから「男女差別では?」と話題に。掲出内容の意図を京都市に聞いた。

2026/02/10 11:15

「男女平等」が叫ばれ、求められて久しい昨今。しかし今なお、様々な場所で男女の不平等を感じる人は多いだろう。

現在X上では、京都市の地下鉄に掲出されたDV被害相談をめぐるポスターの内容が「男女差別では?」と、波紋を呼んでいるのだ。


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■男女で異なる「受付時間」に疑問

ことの発端は、とあるXユーザーが1月下旬に投稿したポスト。当該の投稿には、電車内で撮影したと思しき横長の車内広告の写真が添えられている。

「パートナーの関係は対等ですか?」「『殴る』『蹴る』などの身体的な暴力だけがDVではありません」と書かれた広告には悩んだ表情を浮かべる男女が左右にそれぞれ描かれ、性別ごとに相談先の電話番号が記されていた。

京都市・DV啓発地下鉄ポスター
画像提供:京都市 文化市民局共生社会推進室

こちらの内容に対し、投稿主は「対等ですか?」「女性の相談窓口は8時間15分が週に6日です。男性の相談窓口は1時間30分が月に2日です」と、指摘。

こちらの内容の通り、女性の相談窓口の受付時間は月〜土曜日の9時から17時15分。一方、男性の相談窓口の受付は第2・第4火曜日の19時から20時半と、非常に限定的な時間となっていたのだ(どちらも祝日、年末年始を除く)。

ポスト本文は「もう一度お聞きします。あなたの良心にお聞きします。男女は対等ですか?」という問いかけで締められていた。

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■「これが女尊男卑か…」と日本男性が絶望

こちらの内容は瞬く間に話題となり、Xユーザーからは「男性の相談は聞きたくないということでしょうか」「日本の男性は差別され過ぎている」「男性差別もいい加減にしてほしい」「これが女尊男卑か…」など、疑問の声が相次いでいた。

そこで今回は広告掲出の意図、および男女で相談の受付時間が大きく異なる背景をめぐり、京都市「文化市民局共生社会推進室」に詳しい話を聞いてみることに。

すると、当該のポスターは2025年11月1日より掲出されたものと判明。

主な掲出場所は都市営地下鉄東西線・烏丸線、ウィングス京都で、担当者は「毎年11月12日から25日まで、全国で『女性に対する暴力をなくす運動』が実施され、京都市では11月をパープルリボン(女性に対する暴力根絶のシンボル)月間として様々な取り組みを行っております」と、説明する。

今回話題となったポスターの掲出もその一環で、2020年度から毎年11月に掲出しているという。

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■男女で違いすぎる「受付日時」はなぜ?

京都市・DV啓発地下鉄ポスター
画像提供:京都市 文化市民局共生社会推進室

男女別の相談窓口で受付時間が大きく異なる意図については、「2024年度分の内閣府の調査(配偶者暴力相談支援センターにおける相談件数等)によると、DV被害者のほとんどは女性(全国の配偶者暴力相談支援センターの相談実人数のうち96%が女性)であり、これらの状況も踏まえて対応しています」と、説明する。

京都市・DV啓発地下鉄ポスター
画像提供:京都市 文化市民局共生社会推進室

また、女性被害者の安全確保の観点から、京都市DV相談支援センター(以下、DVセンター)では女性に特化した対応を行っており、男性被害者については、ウィングス京都において対応しているという。

また、ポスターに掲載している情報は「男性専用の男性相談員による電話相談」のみだが、実際は面接相談も対応しており、こちらは女性と同様に月・木・金・土曜日の10〜17時、火曜日の10〜20時に予約の相談を受け付けていると判明。

市内のDV相談の実数について、担当者は「女性からのDVセンターへの相談件数が6,000件を超える一方、男性のDV 相談は、例年20件程度で推移しており、ご相談内容としては加害者としての相談がやや多いという状況です」とも説明していた。

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■率直に「男女差別では?」と聞いた