元NPB記録員、ヒットとエラーの境界線は? 「ルールブック見ると…」優先順位があった
元NPB記録員が明かした仕事の裏側。ヒットとエラー、ワイルドピッチとパスボールの判断基準は…。
■公式記録員の仕事と苦労
ストライクかボールか、アウトかセーフか等、試合進行を裁く審判に対し、いま起きたプレーは安打かエラーか、捕逸か暴投か等の記録に関する対象を現場で判断する公式記録員。記録員は基本的に1試合に1人。複数人で協議できる審判に対し、1人で判断しなければならないという側面がある。
石井氏は、そんな仕事内容を明かしつつ「いまどきはモニターとかテレビもあるんですけど。昔は何もない」「記録員は指定されたところでないと見れない。球場によって見えないところ、見にくいところいっぱいある」「(アウトかセーフかの)2分の1が、1番難しい」と苦労を口にする。
準備は試合開始1時間前から始まるそうで、シートノックから見てグラウンド状況を確認した上で現場のコンディションを考慮しながら、その日のジャッジに臨んでいるという。
■「ヒット」と「エラー」の境界線
試合で気になるのは、「ヒット」と「エラー」の境界線。
「ルールブックの記録員のところを見ると、優先順位は打撃のほう。どちらかといえば、ヒットにしなさいと。大抵の記録員は、五分五分ならヒットにしている」と主に打者優先の記録に。
「捕ったときのタイミングって必ず見るんです。例えば、三遊間深いとこで捕って追いついて弾いても、必ず記録員は打者走者の位置を見ます。そこからいい球を投げても間に合わないと判断できる。そうするとヒットが出る」と説明する。
■パスボールに寄せる傾向
また、ワイルドピッチとパスボールの判断基準にも言及。基本的にワンバウンドしたものはワイルドピッチ、捕手が捕れる範囲であればパスボールに。石井氏は「パスボールはピッチャーの防御率に関わってくる。勉強会では『どちらかといえばパスボールにしなさい』って言ってた」と語った。
知られざる記録員の仕事。単に事実を記すだけでなく、選手の努力や成績を尊重し、可能な限りプラスに評価しようとする温かいプロ意識を感じた。





