【赤坂サウナ火災】非常ボタンの謎…なぜ検査はクリアできた? 消防法の「盲点」をプロが解説
高級個室サウナの火災事故で、元消防士が消防法における検査について解説。「盲点」となったことについて指摘している。

元消防士の兼平豪氏が17日、公式YouTubeチャンネル『【消防火災】RESCUE HOUSE レスキューハウス』を更新。
東京・赤坂の個室サウナで発生した火災について、防災上の問題点などを指摘した。
【今回の動画】サウナ火災で問題点を指摘
■SOSが届かなかった非常用ボタン
火災が発生したのは15日午後で、東京・赤坂の個室サウナ店「サウナタイガー」で火災報知機が作動。神奈川県川崎市の美容院経営者の夫妻がサウナ内の入口付近で倒れているのが見つかり、その後死亡が確認された。司法解剖の結果、2人とも死因は不詳で、焼死や高体温症の可能性が高いという。
サウナの内側の壁や背もたれ、座席、タオルが焼けていたが、出火原因は特定されていない。また、サウナ内のドアノブが内外両側ともに外れており、通常のサウナでは見られないL字状の木製ノブが取り付けられていたとも伝えられている。
さらに非常用ボタンはサウナの室内にあり、押された形跡があったものの、このボタンの受信側の装置について、従業員が「2年ほど前から電源を入れたことがない」と説明したことも報じられている。
■消防法「盲点」
一般的に、サウナは公衆浴場法、消防法、建築基準法をクリアする必要がある。
消防法の検査について、兼平氏は「消防法の検査では(非常用ボタンの検査は)しない」と話す。
「消防士がどんな検査をするのか」として、着工前に施設の火災報知器や誘導灯、避難器具などの設備の設置計画を確認して着工を許可することや、工事の完了後の各種届出をもとに確認し、立ち入り検査を実施することを説明。
「何の検査をするの、っていうと、設置届出がちゃんとついているのか。届出通りに(設備が)ついているのかっていうのと、使用開始検査を、平面図を照らし合わせてやっていく」と解説し、「だから、消防法に関わっていない、SOSのボタンとか、あんなところは消防法は関係ないし、設置届出でもあんなのない。そもそも検査では確認しない」と明かす。これには話を聞いていたスタッフも「盲点ですね」と驚いた。
■安全のための見直しや対策を
専門の施設、ましてや高級店ともなると、誰もが安全対策が万全なものと信じて利用するはずだ。
高温になるサウナは命にもかかわるだけに、ずさんな管理は非常に恐ろしい。今回の火災を機に、さらなる安全のための見直しや対策が行われるように願うしかない。
■執筆者プロフィール
しばたけろこ:フリーライター。関西のスポーツ紙や芸能情報サイトでの記事執筆を経て2021年よりSirabeeに参加。
現在はSNSを中心としたエンタメ記事のほか、ライフハック、時事ニュースなど月100本程度を執筆中。




