「フライト遅らせたら23万円支払います」その条件がお得すぎると話題 ANA広報に事情を聞いた
空港で「搭乗便を遅らせたら協力金・約23万円を支払う」と書かれた全日本空輸(ANA)の張り紙が話題。「お得すぎない?」と驚きの声が上がった。
■「予約者の数が座席数を上回る」理由があった
張り紙を発見した経緯について、ポスト投稿主・Shuさんは「サンフランシスコ国際空港のANAのチェックインカウンターで、羽田空港行きの飛行機のチェックインをする際に案内されました」と、振り返る。
家族の元へ早く帰りたかったため検討こそしなかったShuさんだが、「思ったよりお金もらえるんだなと、少し興味が湧きました。学生だったり、子供もいなかったら、リアルに検討しただろうなと思います。案内された時点で夜10時だったので、空港泊して23万円もらえると考えると悪くないなと思いました」とも語っていた。
ANA広報に話を聞くと、今回話題となった取り組みは「フレックストラベラー制度」と呼ばれるものと判明。
これは、予約をとったユーザーの数が座席数を上回り、座席が不足した場合に採用される制度。当該便予約済みのユーザーの中から、ANAが提示する協力金額および代替交通手段に同意し、自主的に便の変更等について了承する人物を募り、協力を得られた場合、協力金の支払いおよび代替交通手段の提供を行う制度である。
「予約者の数が座席数を上回り、座席が不足した場合」という条件を見て、「なぜ実際の座席数より多く予約できてしまうのか?」と、疑問に感じた読者も多いだろう。
しかし実際のところ、たとえ予約をしたとしても様々な都合により、搭乗できないユーザーは一定数存在する。そのため、航空会社としては「空席となってしまう」と想定される座席を、実際に利用を希望するユーザーに提供すべく、一部の便で座席定数よりも多くの予約を受け付けているのだ。
■金額だけ見るとやはりお得
なお、依頼に協力した際の協力金の金額は「一律」ではないそうで、ANA広報の担当者は「今回はサンフランシスコ発便でしたので、米国運輸省(US DOT)により定められた法律があり、その法律に則ってご案内をさせて頂いております」と、説明している。
なお、国内線でこれらの募集を目にした経験がある人はそれなりにいると思うが、国際線となると、レアケースなようだ。
もちろん搭乗便の変更に伴うチケット費用は発生しない。さらに、出発が翌日以降になり宿泊手配が必要な場合には、協力金に加えて宿泊費および宿泊施設と空港間の交通費をANAが負担することも判明。宿泊手配が不要な場合には、ANAの定める範囲で、自宅(滞在先)と空港間の交通費を負担するという。
金額だけ見れば、かなりお得なのは間違いないだろう。飛行機を利用する際、時間に余裕のある人はぜひ検討の上、協力してみてほしい。
■執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。道路、駅、空港ネタに関する取材で、国土交通省や都道府県警、全国の道路事務所や鉄道会社、航空会社に太いパイプを持つ。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)




