豆腐の角に頭ぶつけて…恋川春町が“戯作者らしい最期” 松平定信の声にならない演技に「泣きました」
『べらぼう』36回で、最期の決断を下した恋川春町(岡山天音)。その原因となった松平定信を演じた井上祐貴が「定信の想い」を語った。
■36回のあらすじ ※ネタバレあり
のちに「江戸のメディア王」と呼ばれる、吉原・江戸の浮世絵版元(出版人)・蔦重こと蔦屋重三郎(横浜流星)の奔走を描いていく本作。
文武両道・質素倹約の政を押し進める定信を、大人向けの絵入り本・黄表紙で茶化してきた蔦重と戯作者たち。これまではその皮肉が通じず、「寛容なる蔦重大明神がそれがしを励ましてくれておるということ」と喜んでいた定信だが、新作「鸚鵡返文武二道(おうむがえしぶんぶのふたみち)」に目を通してついに自身を茶化されていたと気づく。
文武奨励の策がことごとく空回りするさまを描いた同書を破り捨て、「これはもはや謀反も同じである」と怒りを爆発させる。
■怒りの矛先は戯作者に
定信を皮肉った黄表紙「鸚鵡返文武二道」「天下一面鏡梅鉢(てんかいちめんかがみのうめばち)」「文武二道万石通(ぶんぶにどうまんごくとおし)」の3冊は絶版に。
さらにその怒りは、武士でもある黄表紙の作者たちにまで及んでいく。朋誠堂喜三二こと平沢常富(尾美としのり)はのちに撤回するが「筆を折る」と決意。春町こと倉橋格は主君の松平信義(林家正蔵)とも相談して、死んだことにして別人の戯作者として生きていくと決める。
しかし、病気療養中と嘘をつき時間を稼いでいた春町だが、しびれを切らした定信は信義に「春町に会いに行く」と宣言。信義は春町に逃げるよう指示するが、逃げれば主君・藩にも蔦重らにも迷惑がかかると考えた春町は「腹を切る」自害を選択、この世を去った。
■頭には「豆腐のかけら」
亡くなった春町の頭に「豆腐のかけら」がついていると気づいた蔦重。それが「豆腐の角に頭ぶつけて死ぬ」とのオチをつけたと推測する。
「御公儀をたばかったことに倉橋格としては腹を切って詫びるべきと、恋川春町としては死してなお世を笑わすべきだと考えたのではないか」との蔦重の意見を、信義が涙と笑いを交えて定信に伝える。
報告を受けた定信は「亡くなった…」と困惑。誰もいない室内に高く積まれた布団に顔を埋め、慟哭し続けた。





