魚売場の鮭から現れたアニサキス、人体への影響に「怖すぎる」の声 東京海洋大学に正体を聞いた
スーパーの鮮魚コーナーの秋魚から発見された「奇妙な糸」が話題。その正体・アニサキスの厄介すぎる恐ろしさに、驚きの声が上がっている。
「寿司」に代表されるように、国土を海に囲まれた我われ日本人は生魚が大好きな民族。
しかし現在X上では、とある鮮魚店が投稿したポストの内容を受け、生魚に潜んだ「恐ろしさ」に再注目が集まっているのだ。
画像をもっと見る
■売り場の魚に「ウネウネした物」を発見したら…
ことの発端は、Xユーザー「魚屋さん@がんばらない」さんが投稿したポストである。
【場末の魚屋からのお願い】
もし魚売場の秋鮭やサンマに、こういうウネウネ動く紐みたいなのが居たらこっそり近くの店員に教えてください……切ってる時、売場に出すとき、商品並べてるときにチェックしてても出てきちゃうので教えてくれると助かります pic.twitter.com/bc1IiHqzwL— 魚屋さん@がんばらない (@Love_marinelife) September 9, 2025
【場末の魚屋からのお願い】と題した投稿の内容は、「もし魚売場の秋鮭やサンマに、こういうウネウネ動く紐みたいなのが居たら、こっそり近くの店員に教えてください…切ってるとき、売場に出すとき、商品並べてるときにチェックしてても出てきちゃうので、教えてくれると助かります」というもの。
そしてポストに添えられた写真には、鮭の切り身の中から、春雨のように糸状で透明な物体が飛び出している様子が収められていたのだ。

こちらの物体の正体は、海産魚やスルメイカなど海洋生物に寄生する寄生虫(線虫)のアニサキス。寄生された魚を媒介として人体に侵入すると、食中毒などの作用をもたらす存在である。
こちらの光景は瞬く間に話題となり、投稿からわずか数日で1万件以上ものリポストを記録し、Xユーザーからは「焼けば大丈夫…ですよね?」「これ、店員さんに伝えて良かったんだ」「生き物だから仕方ないとはいえ、見つけると驚く」「こればかりは、本当に仕方ない」「アニサキスは心配だし、怖いですよね…」といった具合に、驚きと同情、そして共感の声が多数寄せられていた。
■投稿主は「勤務先の店舗で発見した」
今回のポストの経緯について、ポスト投稿主・魚屋さんは「勤務している店舗で商品整理をしている際、生の秋鮭から這い出してきたアニサキスを撮影したものになります」と、説明する。
アカウント名の通り、スーパーの鮮魚部門で働いているという魚屋さんは「私達が扱ってる商品には、じつはこういう生物がいて、裏で必死になって取っているので、お客さんの目に付きません。しかし『もし、万が一見かけたら教えてくださいね』くらいの気持ちで投稿しました」とも語っていた。

通常、大きいスーパーや専門店では魚、および切り身にアニサキスが潜んでいないか念入りにチェックを行うが、店頭に並ぶほど時間が経つと、見逃してしまったアニサキスが魚の体内から姿を現すケースもあるという。
購入後に発見した場合については、「大手のスーパーや専門店でしたら基本的に返金、もしくは交換対応になります」とも補足していた。
当該のポストに寄せられた声を見ても、「焼けば安全」という、食中毒対策の基本を理解している人が多く確認できたが…じつはアニサキスには、こうした対策を上回る厄介な性質が存在するのをご存知だろうか。

その謎に迫るべく、今回は東京海洋大学 食品生産科学部門・准教授にしてアニサキスアレルギー協会の理事を務める嶋倉邦嘉氏に、詳しい話を聞いてみることに。




