ハードオフで40年前の「エモすぎる」キーボード見つかり感動の嵐 ヤマハに開発経緯を聞いた
ハードオフで発見された40年前のキーボードの「音が良すぎる」と話題に。時代を超えた再評価に、ヤマハ担当者は「大変嬉しく思う」とコメント。
■幼児向け鍵盤楽器の「革命」的存在だった

正式名『ヤマハ ハンディサウンド HS-500』が発売されたのは、今から40年以上前の1982年(昭和57年)3月1日のこと。
開発の経緯について、ヤマハ広報の担当者は「子供たちが鍵盤を使って遊びながら、音感を身に着けられるという、新しいコンセプトの電子楽器でした」と、説明する。
それまでも、幼児向けの鍵盤楽器として卓上ピアノ、電子鍵盤玩具などが展開されていたが、これらは「おもちゃ」としての娯楽性のみが求められていた。

しかし、『HS-500』をはじめとする「ヤマハ ハンディサウンド」シリーズの製品は、音遊びや音感ゲームを楽しめる娯楽性、子供たちの音感を養う教育性、そして「楽器」としての豊かな表現力も十二分に備わった存在であった。
そのため、大人も含めたファミリーの「コミュニケーションツール」としても最適。今回投稿された演奏動画に、多くのユーザーが反応していた事実を見ても、それは明らかだろう。
製品固有の魅力について、ヤマハ広報は「オルガン、バイオリン、クラリネット、ピアノ、ハープシコードの、5種類の音色を搭載しています。また『音感ゲーム』では、音名あて、音あて、フレーズあて、コードあて、テニス(音のボールを鍵盤で打つゲーム)の、5つを搭載しています」と、説明している。
今回、時代を超えて自社製品が大きな話題となった件については、「40年以上の時を経て、当社の製品を発掘・愛用頂いていることを大変嬉しく思います」と、笑顔を見せていた。
また「現在はお子さま向けに『Remie』というミニキーボードがあり、こちらもドレミの音程や効果音を当てる『音当てクイズ』を搭載していますので、ぜひ挑戦してみてください」とのコメントも。
「ヤマハ ハンディサウンド」に込められた思いは、40年を経た現代にも、脈々と受け継がれているのだ。
■発見者は「何かオーラを感じた」
実際に『HS-500』を使用したポスト投稿主・Kaichirockさんにも詳しい話を聞いてみよう。
Kaichirockさんは「ヒップホップのトラックを作るのに面白い音源はないかなと、たまにハードオフを漁っています」と、語る。

そんなある日、ハードオフ店舗のジャンクコーナーにて、当該のキーボードを発見。当時の様子については、「何かオーラめいたものを感じて手に取りました。店員さんに電池を入れてもらったところ若干電源の接触が悪いものの、問題なく発音したので購入しました」と、振り返っていた。
40年前と比較して技術が大きく進歩した現代基準からすると、正直チープな音に聞こえる点は否めないが、Kaichirockさんは「それが返ってとても面白く、魅力的に感じました。またサステインスイッチも付いており、オンにすると残響が豊かな、更に魅力的な音になります」と、目を輝かせる。
また「見た目も気に入ってます。 とてもコンパクトなサイズで、普段使っているデスクの隅に置いておいても邪魔にならないので、毎日つい遊んでしまいます」とのこと。
楽曲だけでなく、MVも自作して自身のYouTubeチャンネルより配信しているKaichirockさんは、VR空間上でライブをしたりと、精力的な音楽活動も行なう人物。
誕生から長い年月を経た結果、音楽を愛する人物の手に渡り、『HS-500』も喜んでいることだろう。こうした思わぬ発見と出会いがあるのが、ハードオフの魅力である。
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■執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ハードオフに造詣が深く、多数の取材実績を持つ。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)




