ジャニーズ問題に迫った『Nスペ』 元文春記者、最後のテロップに「訳がわからない」
本編終了後に映し出された言葉に「めちゃくちゃ恥ずかしい」と苦言。
29日、YouTubeチャンネル『元文春記者チャンネル』が動画を更新。先週NHKが放送したジャニーズ性加害問題について言及し、「唯一の問題は…」とある場面を疑問視しました。
【動画】本編終了後に映し出された言葉に「めちゃくちゃ恥ずかしい」と苦言
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■1年以上の取材
元週刊文春の記者・赤石晋一郎さんと甚野博則さんが様々なニュースを掘り下げていく同チャンネルで、今回は今月18日、NHKが放送した『ジャニー喜多川が築いた“アイドル帝国”の実像に迫る』をピックアップ。
ジャニーズ事務所の創業者・故ジャニー喜多川氏の来歴やジャニーズ草創期を知る人物の証言、性加害はなぜ長年見過ごされてきたのか、メディアの加担などについて1年以上かけて取材したドキュメントを放送しました。
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■「いい取材なのに、唯一の問題は…」
この放送に批判や疑問の声も出てきましたが、甚野さんは「僕はめちゃくちゃいい番組だと思った」とコメント。
赤石さんも「すごくいい。むっちゃ取材してるし」と共感しながらも、「最後の字幕がダメ。唯一の問題はテロップ」と指摘したのは、本編終了後、画面に「2024年10月16日 NHKはスタートエンターテイメントの所属タレントへの出演依頼を可能とすると発表した」と表示された文字について疑問視。
「ジャニーズとスマイルアップ社の酷さを明らかにして、ジャニーさんが生まれ育ったロサンゼルスまで行って、いい取材なのに」「NHK理事が今START社の顧問をやってる。ジャニーズ事務所を解体したけど全く同じ人がスライドしてる。なにひとつ変わってない、補償はめちゃめちゃ。起用を再開する理由がない」と私見を述べました。
■“現場”と“上の人”との軋轢か?
本来、ドキュメンタリー作品の最後にテロップが出る場合は、「その後逮捕されました」「禁固◯◯年になりました」などの事後報告が流れると説明し、「むちゃくちゃ恥ずかしい事後報告じゃん。“うちの会社はまた使います”っていう…」「訳がわからない。NHKのごちゃごちゃぶりが垣間見える」と見解を示します。
一方で甚野さんは「俺は『こんなにどうしようもないのに、うちのNHKは再開すると言っていますよ、アホでしょ?』『これが我が局ですよ』って言ってるのかと思った」と違う捉え方をしたそう。
これに赤石さんは「そうとも見える」「すごい自己批判みたいにも見える」と納得。 “現場”と“上の人”の軋轢があるのでは? と推測し、「あれの背景も知りたい」と語り、「報道記者は、問題意識を持ってすごい頑張ってる感じもよく分かる内容」「NHKの現場の人、頑張ってください」とエールを送りました。