台風去った後の地面、危険地帯が誕生する恐れも… 意外な脱出法が「勉強になる」と話題

台風などの大雨でぬかるんだ地面は、状況によっては非常に危険。万が一抜け出せなくなった際の「正しい避難方法」に注目が集まっている。

■「悪手」に見える逆転の発想が重要

底なし沼

「クギは曲がればそれ以上刺さらない!」と確信した金髪の少女は、腰を大きく落として自ら下半身を埋め出す。

一見すると「悪手」としか思えない行動だが…なんと少女は、さらに上半身まで沼に着水させ、少年らは思わずドン引き。しかし、黒髪の少女からは「正解です」と意外な一言が。

無事に沈水が収まり、足も抜けた金髪の少女は背面を起点に体全身で移動し、見事に脱出を成功させたのだ。

底なし沼

なお、笑顔で「無事脱出」とピースサインを決めているが、当然全身が泥まみれになっており、まだ沼から抜け出せない少年たちからは「ぜんぜん無事じゃない!」とツッコミを受けている。

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■「腰まで埋まった」後では手遅れの可能性も…

作中では、底なし沼にハマった際に恐ろしいのは「深く沈むこと」と説明している。

底なし沼

泥が深いほど圧力も強くなるため、沈めば沈むほど動きがとれなくなってしまう。だが、立とうとすればするほど深く沈んでしまうジレンマが存在するのだ。

これは立った際、全体重が足の裏にかかるためで、まずはこの力を分散する必要がある。黒髪の少女は「お尻・背中・頭を泥につけると体重が分散され、足にかかる体重を軽減でき、圧のかかる深みに沈むのを防ぎ、足を泥から引き抜けます」と、そのロジックを説明していた。

体重の分散に成功した後は、背泳ぎや匍匐前進の要領で脱出できるのだが…いかに早くこの方法に気がつけるかが最大のカギにしてリミット。なぜならば腰まで埋まってしまった場合、もはや下半身が倒せないため、体重を分散させるのが困難になるのだ。

人はこうした危険に直面した際、「無事に助かりたい」という最重要項目に加えて「衣類を汚したくない」「荷物を捨てたくない」「お金が勿体無い」といった考えに意識を割きがち。

作中では今回のケースに限らず、この「正常性バイアス」を捨てるのが重要であるとも強調している。

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■意外と身近にある底なし沼

同漫画に関するポストは15日に再投稿されると、台風7号が接近している影響もあってか、大きな話題に。なんと1日足らずで6,000件以上ものリポストを記録し、最初の投稿以上に広く拡散される事態となったのだ。

Xユーザーからは「全人類に読んでほしい」「マジで勉強になる」「全国の小学校と図書室に置いてほしい。それで助かる命が絶対にある」など、称賛の声が相次いでいた。

「底なし沼」は漫画の世界にだけ登場する存在で、自分の生活圏内には縁が無い存在である…と安心している人は決して少なくないだろう。

しかし、作者の大塚さんは「この時期だとゲリラ豪雨の後の砂地、沼や池のそば、工事現場や空き地なども雨上がりでは底なし沼、ぬかるんだ地面に足を取られるケースが多いです」「あとは海辺の干潮で潮がひいた砂地の一部が泥化してるところなどにも足をとられ、そのまま満潮になってしまう…などの危機もあります」と、身近に潜む底なし沼の例を挙げる。

前出のように「自分には関係ない」という思いが強い人ほど正常性バイアスが働く可能性が高く、非常に危険。

大塚さんも「底なし沼は『大したことない』と油断して靴など何か荷物を落としてしまい、それを取り戻そうとすると、深みにハマってしまいます」「底なし沼自体には危険はありませんが、足をとられると体力を消耗していき、大事に至ることが多いので、ハマったら潔く服を汚してでも脱出しましょう」と、注意を促している。

我が子が泥だらけになって帰ってくると、つい叱りたくなるが…世の中には「泥まみれ」になることで命が助かるケースも存在する。頭ごなしに叱るのでなく、こうした事例があることもしっかり理解しておきたい。


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■執筆者プロフィール

秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。

新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。

X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。

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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ

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