堀江貴文氏「少なくともランクは高い」 ふるさと納税の返礼品“ほぼ脂”和牛騒動に言及、ある盲点が…
ふるさと納税の返礼品で話題となった、脂の多い和牛について、肉に詳しい堀江貴文氏が解説。高級肉の代名詞となっている「A5ランク」だが、そこには盲点が…。
実業家の「ホリエモン」こと堀江貴文氏が5日、公式YouTubeチャンネル『堀江貴文 ホリエモン』を更新。高級牛肉を選ぶときの“盲点”について語った。
■和牛が“ほとんど脂”に
話題のきっかけとなったのは、とあるユーザーがふるさと納税の返礼品として高級黒毛和牛を選んだところ、“ほとんど脂”の状態の肉が届いて驚いたことをXに投稿したことから。
このポストに、料理研究家のリュウジ氏が反応し、脂の多い肉はじっくり焼いて脂を出し、ガーリックライスにするとおいしいとアドバイス。脂の多い肉は「もたれる」などとつづっていた。
■「結局見た目の等級」
高級焼肉店をプロデュースするなど牛肉に詳しい堀江氏は、ユーザーのポストを確認。リュウジ氏も言及していた「A5ランクの脂身がきつい」という話に触れ、「脂身って、エサの良し悪しで結構決まる」と語る。
黒毛和牛は、可食部の多さをA~Cの3段階で評価する「歩留等級」と、サシの入り方などを5~1の5段階で評価する「肉質等級」の組み合わせで15段階に分けて評価され、「A5ランク」は高級肉の代名詞ともなっている。
しかし堀江氏は、こういった評価制度が「結局見た目の等級なんです。その場で肉を焼いて味わう訳じゃない」と指摘。
■ランクは同じでも…盲点が
堀江氏が実際に関係者から聞いた話として、一部の生産者では、鑑定での等級を上げるために、牛を短期間で肥育できるような成長促進剤などを与えており、「そういうのを与えて、できるだけ早く霜降りのいい肉を作りたいってことになっちゃってて、味は二の次なんです」と明かす。
そのため、よいエサを与えて時間をかけて育てる生産者の肉とは味の違いが生じることになり「卸売業者も、いい肉には値段をつける。ランクが同じでも、倍くらい値段が変わったりする」とも述べる。
■ランクが「マイナスプロモーション」に
さらに、「いいエサを与えると、脂の味がよくなる。しかも胃もたれしない」と話し、促進剤などを与えられた牛は「めちゃくちゃ胃もたれするし、脂もどぎつい。そういう肉をみんな食べてる。なぜかというと、安いから」と指摘。
「多くの人たちは、ランクだけを見て、ランクが高い肉はおいしいだろうと思って買ってるんだけど、逆にそれがマイナスプロモーションになってて、『A5の肉は胃もたれして脂っぽい、おいしくない』みたいなイメージが…よくない業者のためにそういった風評が付いている。それはすごく悲しいことなので是正してほしい」と訴え、発端となった脂の多い返礼品の肉については「少なくともランクは高いです」としていた。