バスケ誤審に日本ファン激怒 FIBA公認エージェントは「どの試合でも起こり得る」と指摘
パリ五輪・バスケットボール男子の日本とフランスの一戦。ファウルの判定をめぐって議論が巻き起こるなか、FIBA公認エージェントの岩野健次郎氏が「どの試合でも起こり得る」と指摘し…。
国際バスケットボール連盟(FIBA)公認エージェントの岩野健次郎氏が31日、公式Xを更新。日本時間同日未明に行われたパリ五輪・バスケットボール男子日本代表の第2戦となるフランス戦での試合終了間際の判定をめぐり、“世紀の大誤審”と疑問や怒りの声があがっていることについて言及した。
■誤審を指摘する声相次ぐ
日本は、開催国との対戦という完全なアウェイの状況の中、試合終了の約10秒前まで4点差でリード。しかし、シュートを打った相手選手のブロックに入った河村勇輝選手がファウルとされ、フリースローを決められて土壇場で同点に。その後の延長戦で日本はフランスに突き放され、90−94で敗れて惜しくも金星を逃した。
この河村選手のファウルの判定をめぐり、SNSではシュート態勢に入った相手選手に、河村選手が触れていないように見える画像や映像が拡散。日本国内のみならず海外のファンからも誤審を指摘する声が相次いだ。
■海外メディアも「非常に疑問」
さらに、ヨーロッパや米国のスポーツメディアも「これが本当にファウルなのか議論が巻き起こった」「非常に疑問のある笛が吹かれた」と伝え、フランス代表について「最後に審判団から多大な『援助』を得て勝利」などと痛烈に報じた。
試合を担当した審判のSNSやFIBAの公式Xには、日本語のほか英語などでも非難の書き込みが相次ぐ事態に。Xでは試合終了後も「世紀の大誤審」「バスケの誤審」など、この試合に関するワードがトレンド入りしている。
■「誤審だけど…」
岩野氏は試合終了後、公式Xに「あれはファウルじゃなかったんだけど、4点差という状況では、跳ばずにStay on the groundで普通のコンテストをすべきだったなー…」と指摘。「でもあの状況で正確な判断をするというのは非常に難しい…」と思いやる。
続けて、「誤審だけど、どの試合でも起こり得るのがバスケの怖いところ。審判のせいにしてもしょうがない。すべてが次のステップへ上がるための良い経験。日本代表、素晴らしい試合を見せてくれて本当にありがとう」とつづった。
その後の更新では、「審判の方のポジショニング良くなかったなー…真後ろからだったら接触部分が見えない。ファウルっぽく見えたから吹いちゃった、の典型。それも含めて不運…」とも述べる。
■「ボクたちはもっと強くなれる」
判定をめぐって非難や議論が巻き起こっていることに、「ファウルだった、ファウルじゃなかった、っていう議論ばっかり先行してて、プロセスについての検証が少ない…。みんな感情的になるのはしょうがないんだけど…」としつつ、「フランス代表のヘッドコーチが言うように、『4点アップの状況では(激しく)コンテストしてはいけない。河村がそのような判断をして我々はラッキーだった』」とも指摘。
「だからボクたちは、もっともっとクオリティの高いバスケをプレイできる余地がある。審判のミスばかり責めたって成長しない。自分たちがどうプレイしてたらもっと勝つ可能性が高くなっていたのか考えるべき。日本代表の素晴らしいプレイに水を差すつもりはまったくありません。ボクたちはもっと強くなれる」とエールを送っている。