どう見ても無理ゲーな数式、その解き方に衝撃走るも… 7割弱が「使用経験なし」と判明

7割弱の人が、電卓の「M」キーを使用した経験がないと判明。しかしこの機能があると「通常ではできない計算」が可能に。

2024/07/23 05:15

■メモリーキー、あまりに優秀すぎる…

まずは「電卓技能検定試験」において、どの辺りのレベルからメモリーキーが必須なのか尋ねてみると…。

なんと、担当者からは「電卓技能検定試験では、メモリー機能は全ての級・段で使用します」との回答が。どうやら同キーの存在は、電卓界においては「基本のキ」であるようだ。

「電卓で分数の計算は不可能」と考えている人も少なくないと思うが、じつはメモリーキーを使えば、あっという間に計算可能なのだ。

分数の計算

例えば画像のような問題(例1)では「35×4÷7」と入力してから「M+」キーをプッシュすることで、左辺の計算結果を記録。

続いて「20×8÷16」と入力し、再度「M+」キーをプッシュ。最後に「MR」キーを打てば、複雑怪奇な数式の答えが数秒で導き出せる。他にも「()」を使用した複合計算も、メモリキーの独壇場。

つまり、メモリーキーは電卓の計算の次元を、ひとつ上に上げてくれる、なんとも頼もしい存在なのだ。

電卓メモリーキー

各キーの役割を説明すると、「M+」で独立メモリーに直前の数値、または計算結果を加える。「M–」で独立メモリーから直前の数値、または計算結果を引く。

電卓メモリーキー

そして「MR」(メモリーリコール)で独立メモリーに記憶された数値の合計を表示し、「MC」(メモリークリア)で独立メモリーに記憶された数値を全て消去する…という寸法である。

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■初心者の「あるあるミス」に注意

あまりに有能なメモリーキーだが、初心者が使用する際にはケアレスミスに要注意。

電卓検定協会の担当者は、よくあるミスとして「『M+』を押したつもりが押されていなかったり、メモリークリアを忘れる等のミスがあります」と例を挙げつつ、「メモリー機能は『独立した記憶場所』と考えると、良いと思います」とのアドバイスを寄せてくれた。

また、こんなにも優秀なメモリーキーが「7割近くの人に使われていない」という非情な事実に対しては「思っていた以上に、メモリー機能が使用されていないと感じました。使い方が分からないのでは…と推察しました」とのコメントが。

次に電卓を使用する際は、「メモリーキーはともだち こわくないよ」の精神で、ぜひチャレンジしてほしい。

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■執筆者プロフィール

秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。

新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。

X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。

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(取材・文/Sirabee編集部・秋山 はじめ 取材協力/<a href="https://www.dentaku.or.jp/">日本電卓技能検定協会</a>)

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2024年5月28日~2024年6月4日
調査対象:全国10代~60代男女654名 (有効回答数)

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