「僕のインスタ見てないの?」が口癖のイケオジと“野球観戦デート” その先に待っていたものは…

マッチングアプリにどハマり中のモノマネ芸人・こいでまほが、アプ活で出会った人とのアレコレを吐き出します。

小出真保

ものまね芸人・こいでまほがリアルな体験談や心境をポップに時にダークに伝えていく『全力! 婚活ダイアリー』。

「今度、ライオンズの試合誘ってもいいですか?」。”高身長イケオジ”から次のデートのお誘いがありました。彼の承認欲求まみれのインスタは気になりましたが、なんだか面白そう…との理由でライオンズの試合に行く約束をしました。ところが、ある「ひとこと」でデートは幕を閉じることに…。

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■めんどくさい

高身長イケオジは、試合のチケットは出してくださるとのことですが、ライオンズのファンクラブの会員にならないといけない、そうしないと私のチケットは買えないという条件がありました。特別ファンではないのにクラブの会員になるだと…? 「まほさん、登録できました?」「このサイトから会員になってくださいね」と彼からLINEの数々。

しかも、登録するにあたってなんでかスムーズにいかない。ネットに登録するという行為自体が苦手だし、正直、めんどくさい…。「できました?」「まだですか?」彼はとにかくライオンズ圧がすごい。

でも、こういうめんどくささも含めて、人とお付き合いするということなんだよな…こんなことで文句を言っていては、結婚はできない! 前回の彼との失敗を乗り越えないといけないのだ! と、自分に試練を与えるかのようにこのミッションをクリアしました。やっと登録できた…。これであとはもう行くだけ。

試合当日。ベルーナドームに向かいました。彼はだいぶ早く行っているとのことで「まほさんは試合開始に間に合うように来てくれればいいですよ」というアバウトな待ち合わせ。ドームに着いたのはいいものの、混みすぎてるし、待ち合わせもスムーズに行きませんでした。なんか…楽しめるか不安。

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■加工のプロ

なんとか彼と再会しました。バッチリ水色のユニフォームを着て座っていました。素直にライオンズが好きなことは伝わりますし、そこまで想えることがあるのは素晴らしいこと、ですが…さっそくあの発言が飛び出しました。

「ここのドームのこのドリンク買ったほうがいいですよ」と言ってくる彼に、なぜ? と聞くと「映えるから」そして「え、僕のインスタ見てないの?」。でた、またインスタ…。初回デートで1回見せられただけでその後は見ていない。無理矢理開くと、そこには画質が良すぎるその例のドリンクの写真と、さっき撮ったであろう自撮り写真が。

「あ、写真もだけど、さっきストーリーズもあげたのでぇ」と、ストーリーズも彼は満足そうに見せてきました。私は、野球は東京ドームで売り子をやっていたくらいには好きなので、ベルーナドームにテンションはあがっていました。パシャパシャと写真を撮っていると「僕のアプリのほうがいいですよ!」と彼。「まほさんの写真はもちろんあげませんからぁ、一緒に撮りましょう」と無理矢理撮った写真の私は、彼特有の加工がされていました。

その加工の具合がちょうどいい。ほどよい加工をわかっている。うっすら肌を綺麗にし、年齢を若く見えるようにしている。この加工の世界が本当の俺なのだろう。さすが、インフルエンサー。加工のプロ。


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■俺、見せたほうがいいですよ

野球の試合は進みますが、なにを話したか覚えていません。彼は、なぜ私とデートしてくれるんだろう。なにに刺さっているんだろう、全くわからない。試合も負けてしまって、微妙な空気になったな…と感じたのは私だけだったのか、彼は「まほさん! 下に降りて写真自由に撮れますよ!」と私をグランドに連れて行ってくれて、はしゃぎながら写真を撮ってくれました。

私もスイッチを入れました。モデルのようにアイドルのように振る舞い、笑う彼。たくさん撮られました。もしかしたら、一生懸命盛り上げてくれてる? インスタは過剰にやってても、いい人かもしれないな。ですが、このあとの彼の「ひとこと」で、このデートは全て、幕を閉じることとなりました。

試合後のドームの人混みはすごく、避けるのが下手な私は、何度もぶつかりながら駅に向かっていました。するとライオンズが負けたからかもしれません、荒ぶっている若者に「痛ってーな! なんなんだよ、この女!」など、軽い暴言を浴びせられました。

こういうのは軽く流せばいいのですが、私は今、大失恋したばかりで本当は元カレを必死に忘れるためにマッチングアプリで人に会っている、そう、すごく無理をしている。こういう些細なことで傷ついてしまう状態。私は彼に「変な人いた、暴言吐かれた」と愚痴をこぼしていました。「治安悪い、怖い…」。私は彼になんと言ってもらいたかったのか。慰めてもらいたかったのか。すると彼は「じゃあ、俺、見せたほうがいいですよ」と、ちょっと悪い顔をして言いました。


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■自信があるのか、逆にないのか…

「俺が横にいたら、ほら、背高いんで、そいつなにも言えなくなりますよ」「やりましょうか? 俺がまほさんの横にいたら、そいつビビりますよ」。私は一瞬で冷静になり「いや、大丈夫です。ありがとうございます」と、彼に笑顔をむけました。

彼の発言、悪気はなかったのかもしれません。私を守るためにとっさに出た言葉なのかもしれません。ですが、あのインスタグラムでの承認欲求まみれの写真は、こういうことだったのか…最初に感じた違和感はこれだったのか…と思ってしまいました。彼は自信がありすぎるのか、それとも本当はないのか…。後者な気もします。

やっぱり、元カレ超えは難しいのか? 元カレのえびおくん(「それ、エビデンスとれてる?」が口癖のマッチングアプリで出来た年下彼氏)のこと、他の人に会えば会うほど、忘れられなくなる。

そんななか、この後、デートする相手は、毎回割り勘に…。そして「絶対に俺10000円しか出さないぞ」男、別名”ピアノ弾けない清塚さん”も登場。続く!

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(取材・文/Sirabee 編集部・こいで まほ

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