「婉曲」って本当は何と読む? 約6割の人が“ある読み方”と勘違いしていて…
「わんきょく」ではない! 「婉曲」の正しい読み方、分かりますか?
■「婉曲」って何と読む?
Sirabee編集部が全国の10代~60代の男女631名を対象に「婉曲」の読みかたに関する意識調査を行なったところ、「わんきょく」と読むと思うと回答した人が62.7%でした。
「婉」が、「腕力(わんりょく)」の「腕(わん)」や、「茶碗(ちゃわん)」の「碗(わん)」と似ているため、多くの人が勘違いしてしまったようです。
ちなみに「わんきょく」は、「湾曲」と表し、「弓なりに曲がること」を意味します。
■正しくは「えんきょく」
なお、「婉曲」の正しい読みかたは「えんきょく」。
編集部の調査では、全体で37.2%の人が正しい読みかたを回答していました。
■「婉曲」の意味は…
「婉曲」の意味について、デジタル大辞泉(小学館)で調べてみると、以下のように記載されています。
例:「申し出を婉曲に断る」「婉曲な表現」
この「婉曲」は、円滑な人間関係を保つために、日本人が昔から使ってきた表現方法で「婉曲表現」と呼ばれ、否定的な意味や直接的な意味を持つ言葉を、角立たないで遠回しに表現することを指します。
例えば、何か断りたいときに「できません」と直接的に表現するのではなく、「遠慮させていただきます」や「お見送りさせていただきます」などの表現を使うことや、「トイレ」のことを「お手洗い」「化粧室」などと表現することにあたります。
■似ている「歪曲」の意味は…
また、似た言葉に「歪曲(わいきょく)」がありますが、この言葉の意味は「物をゆがめまげること。また、ゆがみまがること」「事実をわざとゆがめて伝えること」。「婉曲」とは違って物事を悪く変えることに使われるため、意味が全く異なります。
この機会に「婉曲」「歪曲」ともに、意味も一緒に覚えておきましょう!
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(取材・文/Sirabee 編集部・丸井 ねこ)
調査対象:全国10代~60代の男女631名