落語家・桂ざこばさんが死去 桂米團治・なだぎ武らショック「愕然としています」
落語家・桂ざこばさんの訃報を受け、3代目桂米朝さんの長男・桂米團治らが追悼。愛された人柄を偲んでいる。
落語家・桂ざこばさんが12日、ぜんそくのため亡くなったことが報じられた。76歳だった。Xでは、桂米團治らゆかりの人々が追悼している。
■関西のテレビなどで活躍
報道によると、ざこばさんは12日午前3時14分にぜんそくのため自宅で亡くなった。故人の意向により、通夜・葬儀は親族で執り行われ、後日お別れの会が開かれる予定となっているとのことだ。
ざこばさんは中学卒業後、1963年に3代目桂米朝さんに弟子入り。「桂朝丸」の高座名でデビューし、素朴でやんちゃなキャラクターで、『テレビ三面記事 ウィークエンダー』(日本テレビ系)のリポーター役などで人気を博した。
1988年に2代目「桂ざこば」を襲名。関西のテレビ番組やラジオ番組などで活躍する一方、古典落語にも力を入れた。2017年には脳梗塞で一時入院するも、高座に復帰。今年4月には、3人の弟子たちの襲名披露会見にも姿を見せていた。
■米團治「おおきに、ありがとう」
米朝さんの長男で、幼少期から内弟子時代のざこばさんと遊ぶなど近しく接していた桂米團治は、「ざこば兄さんの訃報に触れ、愕然としています。私は先日(4/30)の動楽亭での『ざこば門下 三人同時襲名』の記者会見でお会いしたのが最後となりました」と写真を投稿。
「この日も大いに笑いを取っておられたお兄さま…いや、お兄ちゃん! 私が幼稚園児だった頃から色々と面倒をみてくれて、おおきに、ありがとう」と感謝した。
■「なくてはならない方」
また、2代目桂春之輔は「私の襲名披露に快くご出演してくださったこと。入門4年目の私に丁寧にお稽古してくださったこと。朝まで飲ませて頂いて、おうちに泊めて頂いたこと。全てが良い思い出です。ざこば師匠、本当にありがとうございました」と追悼。
『そこまで言って委員会NP』(読売テレビ)で共演した同局の黒木千晶アナウンサーは、「ざこば師匠、いつもお茶目で優しく、場を和ませてくださる、番組になくてはならない方でした。謹んでお悔やみ申し上げます」とつづった。
■なだぎ武もショック
『探偵!ナイトスクープ』(ABCテレビ)で共演した越前屋俵太は、「大阪で一緒に飲ませて頂いた唯一の芸人さんでした。『あんたは、芸人やのうてアーティストや! てみんな言うてるみたいやけど、わしはそんなんどっちでもええねん。ただ、あんたが書いてる書は好きやで!』と言って下さいました。ご冥福をお祈りいたします」と悼んだ。
元お笑いタレントで俳優の星田英利も、「ご一緒した中でも、ロケで行ったUSJの控室での楽しかった時間をすごく覚えてます。あの、誰もが幸せな気分になる、笑顔を笑い声は忘れません。ざこば師匠、お疲れ様でございました。合掌」と投稿。
先月28日には、今いくよ・くるよの今くるよさんも死去しており、相次ぐ関西の重鎮の訃報に、なだぎ武は「ざこば師匠も…」とショックを受けた様子でつづっている。