目黒蓮の前に現れた警告、その理由にギョッとした Snow Manファンの悲痛な声に共感の嵐
「日本一長い交通広告看板」を有する代々木八幡駅に見慣れぬ張り紙が。小田急電鉄は「張り替え時より危険な行為が見られた」と説明する。
■広告の「掲出前」からそんな事態に…
昨日までなかったけど今朝来たら張り紙が。
みんなルールを守って、運転の妨げにならないよう、駅や乗客の皆様に迷惑にならないように撮りましょう。
撮影禁止とは言われてないからね。ありがたいね。
お仕事の邪魔にならないように応援しようね📣#代々木八幡 #午後の紅茶 #目黒蓮 pic.twitter.com/D86dulNzji— 𝙨𝙪𝙯𝙪 . ̫ .♥ (@sn_shota_sz8376) April 27, 2024
話題の広告が掲出されているのは、東京渋谷区の代々木八幡駅。同駅では2021年3月より日本最長(124m)の交通広告看板を設置し、大きな話題となっていた。
今回の「お願い文」を掲出した経緯について、小田急の担当者は「ホームドアに寄りかかる、身を乗り出す、点字ブロック上に留まる、といった行為が散見されたため、全てのお客さまの安全確保等のため『お願い文』をホームドア内側、およびホーム端部に掲出することになりました」と説明する。
なお、今回の『午後の紅茶』広告自体は4月28日より掲出されているものだが、広告のサイズが大きいため、22日の終電後から5日間かけ、張り替え作業を行ったそう。
詳細な経緯について、小田急担当者は「張り替え作業期間の序盤から、お客さまが撮影されていた背景があり、『お願い文』は27日より掲出しています」と、補足している。
張り替え時でもそれだけの反響があったのならば、張り替え完了後はどうなってしまうのか…現地の駅員らは不安を感じていたことだろう。
取材を実施した5月13日時点でも「お願い文」は引き続き掲出されているほか、「ポスターの撮影は、列車をお待ちのお客さまやお並びのお客さまにご配慮をお願いいたします」といった注意喚起のアナウンスを実施しているという。
■「ファンは推しの鏡」
地方から遥々、今回の広告を見にやって来たというポスト投稿主・sさんは「本当に圧巻で、その場から動けなくなるような感動を味わいました」と、当時の心境を振り返る。しかし感動の一方で、一部ファンの迷惑行為にはモヤモヤを覚えてしまう。
sさんは「まだファンになって日は浅いですが、目黒さんのお仕事へ向ける姿勢や思いに、胸を打たれる方が多いと、ひしひし感じています」「人一倍努力家で真剣にお仕事と向き合う目黒さんや、そんな目黒さんを起用してくださったキリンビバレッジさんに残念な思いをしてほしくない、今後も素敵なものをともにつくってほしい、何より『ファンは推しの鏡』であることを忘れたくないという思いで、今回ポストしました」とも語ってくれたのだ。
前出の通り、駅ホームには様々な対策が講じられたが、それでもギリギリの位置から撮影したり、電車が来る直前までカメラを構える人物を目にしたという。
そうした光景に対し、sさんは「目黒さんの看板をとても楽しみに来ているという思いはみんな同じはずなのに、険悪な空気感が漂い、残念な気持ちになりました。ただ、もちろんルールを守って撮影している方もいます。その方たちまで乗客、利用者の方々から悪く思われてしまうのだと思うと、とても悲しくなりました」と、心情を吐露している。
他のファンへの風評被害も深刻な問題だが、sさんが何よりも懸念していたのは「撮影禁止」や「広告の取り外し」といった、鉄道会社側の対策だろう。
こういった事例は他の界隈でも見られ、たとえばキャンプ場や川べりにゴミを放置する悪質なキャンパーが原因で、キャンプ場そのものが「封鎖」されてしまう…といった具合である。
余談だが、漫画『ふたりソロキャンプ』には、こうした問題を的確に指摘した「自分たちの遊び場を自分たちで荒らして使いづらくするなんて馬鹿みたいじゃないか」という台詞が登場し、趣味を持つ人々に感銘を与えていた。
今回の取材に際し、sさんが口にした「私たちの行為ひとつで推しの活躍の場が、増えたり減ったりすることを心に留めておかなくてはならないです。いつでも推しに、胸を張れるファンでいたいと思います」という言葉は全てのSnow Manファン、いや全ての「推しを持つ人々」の代弁と言えるだろう。
駅ホーム内での撮影行為について、小田急からは「当社では本件に関わらず、駅務室を除く駅構内での写真撮影を禁止してはおりませんので、他のお客さまにご配慮頂き、安全を確保してマナーを守ったうえで、撮影をお楽しみ頂けますと幸いです」と、非常に懐の広いコメントが得られた。
小田急の担当者は「ホームドアに寄りかかったり、身を乗り出したり、点字ブロックの上に立ち止まるようなお客さまがいらっしゃった際には、お声がけをさせて頂くこともございます。全てのお客さまに、安全で気持ち良く駅をご利用頂けるよう、環境整備をしてまいります」とも呼びかけている。
大きな声を上げることや、全身でアピールすることでなく、いかなる時もマナーとモラルを守って応援する姿勢こそが「真の推し活」であることを、胸に刻んでおきたい。
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■執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力と機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)