東京・目黒を走る”さんまバス”、思わず二度見する 「運行ルートが落語の…」役所が明かす由来
東京・目黒の街を走る「さんまバス」。役所に取材したところ、古典落語「目黒のさんま」に由来することが明らかになった。
通勤や通学、買い物に行く際など、バスは欠かせない移動手段だ。一括りに「バス」と言っても、種類や大きさは様々。街中で見慣れないバスが走っていると、つい見入ってしまう。
以前、ネット上では東京・目黒を走るバスのビジュアルが話題を呼んで…。
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■目黒を走るさんまのバス、ビジュアルに衝撃
4月、Xで目黒区を走るコミュニティバスが注目を集めた。目黒区は、3月26日から目黒三田通りを中心に東部地区地域交通バスの運行を始めた。
目黒区総合庁舎前から東京共済病院、恵比寿ガーデンプレイスなどを経由して、目黒駅前で折り返すというルートだ。注目を集めたのは車体の柄。
紫色がベースの車体には、さんま柄の模様が描かれているのだ。Xを見ると、このバスが走るバス停には、「SANMA BUS」という文字とさんまのイラストが描かれた看板もある様子。
どうやら、件のバスは「さんまバス」という通称のようだ。
■「さんまは目黒に限る」と話題
目黒を走る「さんまバス」はネット上でも話題に。「なんとも足のはやそうなバス」「どんなバスが来るんだろうと待っていたら、意外とふつうのバスが来た」「やはり、秋刀魚は目黒に限る」「オシャレなデザイン」など、興味を示す人の声が続出。
ちなみに、古典落語の噺の一つに「目黒のさんま」というものがある。殿様が目黒で農家の人が作った炭火焼きのさんまを食べたところ、脂が乗ったさんまの美味しさに感動する。
後日、殿様が家来にさんまを要望したところ、家来が魚河岸から取り寄せ、殿様を気遣って油を抜いて調理してしまい、不味かった。それを知った殿様が「さんまは目黒に限る」と言ったという話だ。
果たして、「さんまバス」はなぜ目黒の街を走ることになったのか。目黒区役所に取材した。