砂糖が普及する以前の“幻のスイーツ”、調理工程に目を疑う 1300年前のエピソードが最高
砂糖が普及する以前、「甘葛煎」という甘味料が使われていた。その調理工程は何とも壮大なスケールで…。
料理の「さしすせそ」の一つである砂糖は、我々の生活に欠かせない。料理に甘みを加えることはもちろん、食材を柔らかくして、他の調味料の味を染み込みやすくする効果もある。
ネット上では、そんな砂糖が普及する前に使われていた「甘味料」が注目を集めて…。
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■砂糖が普及する前の甘味料があった
ことの発端は、1月下旬に投稿されたあるXユーザーのポスト。内容としては、Cookpad(クックパッド)で公開されている「甘葛煎(あまづらせん)」のレシピである。その“工程”があまりに大スケールということで注目されたのだ。
「甘葛煎」とは、砂糖が広く普及する前に使われた古代日本の甘味料。拡散されたレシピを見ると、「原料となるツタを見つける」「土地や木を管理する人から許可を得る」「ツタを木から剥がす」といった、何ともダイナミックな調理工程(?)が記載されているのだ。
甘葛煎はブドウ科のツタ(ナツヅタ)の樹木を煮詰めて作るため、ツタは3~4キロ必要。当然、スーパーやコンビニには売っていないので、まずはツタを探して歩き回る必要がある…。
■「もはや感慨深い」という声も…
現代の砂糖と比べて、難易度の高すぎる甘味料の作り方はネット上でも話題に。「昔は甘いもの食べるのも大変だったんだなぁ…」「甘いものは高級品だよ…と実感出来るいいレシピだった」 「つくれぽ誰か書いて欲しい」「もはや感慨深い」など、見る人に衝撃を与えている。
クックパッドの「レシピの生い立ち」の項目を見ると、「製作:奈良女子大学甘葛煎再現プロジェクト」と記載されている。甘葛煎について知るため、奈良女子大学に取材を敢行することに。
その結果、様々なエピソードが明らかになったのだ…。