返金求め自動車ディーラーに立てこもり抗議した男性 世論を味方につける
納車を巡り、自動車ディーラーとトラブルになった男性。怒りの抗議行動がネットで拡散された。
ある男性が、車が納車されないことを理由に自動車ディーラーに立てこもり抗議。世論を巻き込み、南米でヒーローとして話題になっている。『Oddity Central』と『LAVOZ』が伝えている。
■車両購入するも納車されず
アルゼンチン人男性のアベラルド・ウサンディバラスさんが自動車ディーラーの店内に立てこもり、一夜にして南米にセンセーションを巻き起こした。
ウサンディバラスさんは昨年に新しいトラックの購入を決め、ブエノスアイレスの自動車ディーラーと連絡を取り、頭金を支払った。
しかしその後にディーラーから連絡はなく、120日経ってもトラックは納車されなかった。そのため4月に家族と一緒にブエノスアイレスを訪れ残金を支払おうとしたが、なんとトラックは用意されていなかったという。
■返金を求め立てこもり
ウサンディバラスさんは「12月以降、私は部署から部署へと回され続け、担当者の名前すら教えてもらえなかった。彼らは在庫のないトラックを売り、お金を使い込んでから別の取引を持ちかけてくるシステムなのだ」と語る。
ディーラー側は別の車を提案し、トラックが必要ならば追加料金の支払いを求めたが、ウサンディバラスさんはこれを拒否。家族を連れてきたうえ残金も用意していたため、トラックを渡されるまで店内から出ることを拒んだ。
「1,300万ペソ(約230万円)を持参し、現金でトラックの残金を払おうと申し出たが、彼らは田舎者だと思って馬鹿にした」というウサンディバラスさんの異例の抗議行動がネット上で拡散し、南米中で支持された。
■提訴も辞さない構え
ウサンディバラスさんの抗議や、世間の反感の高まりから、結局はディーラーが頭金を返金することで事態は終息した。
ウサンディバラスさんの行動は、一般市民が直面する自動車ディーラーの不正な商行為に対する闘いの象徴となったようだ。
その後、ウサンディバラスさんは頭金を元手に2021年式の中古トラックを購入したが、件のディーラーを提訴する意向だという。「インフレで金額の価値が変わっている。権利を守ってもらうため司法当局に助けを求める」と語った。
一方、ディーラー側は「自社に打撃を与えるための悪意のあるメディアキャンペーン」と主張している。
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(文/Sirabee 編集部・ジェス タッド)