田舎町で100年以上続く地鳴りと地震 専門家も「地中で何が起きているのか…」
先住民が住む時代から謎の揺れや爆発音に悩まされている町。被害は少ないが、いまだに原因は解明されていない。
アメリカ・コネチカット州で、数世紀にもわたり不可解な地鳴りや地震が住民を悩ませている。地形に起因するとされているが、専門家も原因の特定に至っていない。『NY Post』や『Christopher Fountain』が報じている。
■住民も驚く激しい振動
アメリカ・コネチカット州中央部に位置するイーストハンプトンは、東海岸で最も地鳴りが起こる場所として知られている。景観自体はごく普通の町だが、突然の爆発音と激しい振動にたびたび見舞われており、住民は長年にわたり不安な思いをしてきた。
住民のアシュリー・マニングさん(31)は2年前、10秒間の地震に驚かされた一人だ。「家中が揺れました。正直、何が起きたのかわからなかった」と当時を振り返る。
■先住民の時代にも存在
この小さな町の地形が、数世紀にわたり続く奇妙な地震活動の原因とされており、古くは先住民の時代から「ムーダス・ノイズ」と呼ばれてきた。
小さな地震が起きる度に爆発のような大きな音を立てるのが特徴で、コネチカット大学で地質学を研究するロバート・ソーソン教授は「地形が音を増幅させているようだ」と説明する。
しかしムーダス・ノイズの正確な原因は分かっていない。ソーソン教授は「地中80キロの深さで何が起きているのか解明されておらず、この町周辺でこの現象が集中的に起きる理由もいまだに分からない」とも語った。
■揺れは極めて稀な現象
ムーダス・ノイズによる被害は比較的少ないという。また、いつ起きるかを予測するのは極めて難しいそうだ。
ソーソン教授は「研究している私自身も一度も体験したことがない。偶然に出くわすのは運次第だ」と話す。
多くの住民が不安に思う一方で、この不思議な現象を誇りに思う住民も多い。地元のネイサン・ヘイル-レイ高校は、スポーツチームの愛称を「ノイズ」と名付け、ムーダス・ノイズへの親しみを表現している。
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(文/Sirabee 編集部・ジェス タッド)