【DeNA週間MVP】打率4割超えの関根大気にかかる期待 “打ち出の小槌”のごとく打ちまくる
2勝1敗と、勝ち越しに成功している横浜DeNAベイスターズ。なかでも関根大気が打ちまくり、存在感を発揮している。
先週は、ビジターで6試合を消化した横浜DeNAベイスターズ。昨年の覇者・阪神タイガースと、阿部慎之助監督による阿部政権となり王者奪回を目指す読売ジャイアンツ相手に3連戦を戦い、ともに2勝1敗と勝ち越しに成功した。僅差のゲームで着実に勝利をつかんでいく中で、23打数10安打、打率.435と打ちまくった関根大気の活躍が目立ったといえる。
■チームの逆転に貢献
関根はまず2日からの阪神戦で、初戦は5打数3安打、2戦目も3打数3安打と大当たり。3戦目も第3打席で早くも3安打を放ち、3戦連続の猛打賞を記録。その時点での打率は.769と異次元の数字をマークした。
しかも3戦目は、そこまで無得点に抑えられていた西勇輝に対し「好投手で三振だけは避けたかったので、何とかバットに当てようとしていました」と、集中して結果につなげたという。また「毎打席良い準備ができているので、ランナーを還すことができうれしいです」と1点差に迫る殊勲打に笑顔を見せた。この一打からこの回が一気に逆転に成功したこともあり、チームへの貢献度も高いタイムリーだった。
■危機感を向上心に変える
5日からは東京ドームに場所を移し、ジャイアンツと対戦。初戦では、1−1の同点の場面でセンターへ決勝のタイムリーヒットを放ち、勝利に貢献。「キャプテンの牧(秀悟)が盗塁して、ザキ(宮﨑敏郎)さんの進塁打で作ってくれたチャンスだったので、何とかバットに当てようと必死でした。勝ち越すことができてうれしいです!」と、みんなでつないだチャンスをモノにし、勝負強さを見せつけた。
残りの2戦はノーヒットに終わったが、2戦目では押し出しのフォアボールを選んで打点1。3戦目は左中間を抜けそうな当たりをジャンピングキャッチするファインプレーを披露し、コンプリートプレイヤーとしての実力も発揮した。
10年目の昨年、初の規定打席に到達。オフには恒例となっているメキシコのウインター・リーグに参加し、打率.345と日本人初となる首位打者のタイトルを獲得した関根大気。常に「野球選手でいられる時間は有限。いつクビになるかもわからない」との危機感を向上心に変え、チームになくてはならない存在となっている。
■執筆者プロフィール
萩原孝弘:1971年生まれ。生まれも育ちも横浜の生粋のハマっ子で、大洋が横浜に移転して以来、一貫してホエールズ〜ベイスターズファン。
23年のオフィシャルイヤーブックもライターとして参加した。あくまでもファン目線で、独自のインタビューコラムや記事を各媒体で執筆中。
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(取材・文・写真/Sirabee 編集部・萩原孝弘)