「ヒーロー」の名を持つ犬が倒れた飼い主を守り抜く 2日間も寄り添い温め続け…
散歩の途中で体調を崩し倒れた飼い主を、2日間にわたって温め続けた犬が話題に。彼らの絆に胸を打たれた人々から、クラウドファンディングで温かい支援が集まったという。
飼い主への愛にあふれる犬が、その名前とともに話題になっている。『GOOD NEWS NETWORK』や『CBC』などの海外メディアが報じた。
■警察署に1本の通報
3月28日の午前7時頃、カナダ・アルバータ州テイバーの警察署に、カーティス・ダールさんという男性から1本の通報が入った。「犬の散歩をしていたところ、突然現れた犬に噛まれた。危険なので保護してください」という内容だった。
警察官と動物保護施設の職員らが現場である砂糖工場周辺に向かうと、不安そうな顔つきで横たわっている犬を発見したという。
■飼い主を守った犬の名前は…
職員らは続けて、助けを求めるかすかな声を耳にした。声の主は犬の飼い主である男性Aさん(61)で、仰向けに倒れた状態のまま震えて動けずにいたという。
こうして保護されたAさんと犬は、それぞれ病院と動物保護施設に運ばれ、犬のほうはケガや健康状態の検査を受けた。
Aさんは警察に「(体調を崩して)2日間そこに倒れており、その間は犬が寄り添って温めてくれていた」と話した。そして話題の犬は秋田犬とのミックス犬であり、その名前はなんと「ヒーロー」だというのだ。
■噛まれた男性も状況を理解
通報したカーティスさんは、神経質になっていたヒーローに近づいて指を噛まれ、連れていた愛犬もまた首を噛まれたため病院へ急行した。にもかかわらず、Aさんとヒーローが置かれた当時の状況を理解し、「飼い主さんが無事に発見されてよかったですね」と話している。
Aさんは現在入院しており、ヒーローはAさんが治療を終え退院するまでの間、保護施設で世話されるそうだ。
■温かい支援が集まる
飼い主を守り抜いたヒーローの姿は瞬く間に話題となり、Aさんとヒーローを助けようとする人によってクラウドファンディングが開設された。世界中の愛犬家たちが支援の手を差し伸べ、最終的に3,000カナダ・ドル(約33万円)の寄付金が集まったそうだ。
ヒーローが滞在している保護施設への援助のほか、Aさんの治療費、さらにはカーティスさんと彼の愛犬への治療費にも充てられる予定だという。
■飼い主を守った“ヒーロー”犬
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)