飲食店オーナーが遅刻した従業員を殴打し批判殺到 「所定の罰にすぎない」と猛反論
従業員に腹を立てたオーナーが、棒を使って何度も殴打。その様子が動画で公開され痛烈な批判を受けたものの、「従業員も納得していること」などと語った。
キレる様子を公開された飲食店のオーナーが、反省した様子を見せずに「これがうちの店のルールだから」と反論。従業員らの意外なコメントも含め、タイのメディア『Thaiger』などが伝えている。
■オーナーが従業員に体罰
タイのパタヤにある飲食店で、ショッキングな出来事があった。オーナーの女性(33)が遅刻した男性従業員(18)にキレ、木の棒らしき物でいきなり殴りつけたのだ。
しかも1発では気がすまなかったようで、11回にわたって殴打。店には他の従業員や客もいたが、容赦なく痛めつけた。
衝撃を受けた客のひとりが暴行の様子を撮影し、動画をネットで公開。それが話題を集め、複数の現地メディアにも取り上げられるスキャンダルに発展した。
■批判の声が噴出
動画の撮影者は一部メディアの取材に応じ、「遅刻したせいで殴られたんですよ」「(被害を受けたのは)動画の男性従業員。他にも5名が同じ理由で罰を受けたんです」などと語った。
そんな動画を見た人たちからは、様々な声が噴出。SNSには「職場の規則を何度も破る人間は罰を受けて当然」という意見も書き込まれているが、多くは暴力を伴う罰に反対して「人権侵害にほかならない」「減給、または解雇にすればいい話」といった声をあげている。
■オーナーの反論
当のオーナーは複数メディアから質問を受け、「遅刻する従業員に対する所定の罰にすぎない」「それにうちで働く従業員は、全員がこの規則に同意しているんです」と話した。
以前は遅刻する従業員の給与を減らすなどしていたというが、そのせいで一部従業員の収入は激減。それでは困ると考え出勤停止処分を下すことにしたが、「生活できなくなる」という声があがったため、「遅刻者は殴る」という規則を設けたのだという。
さらにオーナーは、従業員は全員が納得して合意書に署名していること、そして「この私でさえも、もし遅刻したら同じ罰を受けるんです」などとも語った。
■従業員の声は意外にも…
殴られる様子を撮られた従業員もメディアの取材を受け、「僕はオーナーに腹を立てていません」と断言。「動画を見たネットユーザーたちに理解してほしい。僕たちは、この罰則に納得しているんです」とも述べた。
また別の従業員(22)もオーナーを擁護し、「親切な人です」「減給ではなく、殴る罰を選択してくれた」「ここで働く人たちは家族のようなもの」と話し、世間に理解を求めている。
従業員の報酬確保にこだわった点は好評価されたオーナーだが、殴られた男性従業員の母親は激怒し、警察署に行き被害について報告したと伝えられている。これに驚いたオーナーは体罰を撤廃することになり、「今後は減給という形で対処する」と公表するに至った。
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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)