「インバウン丼」とイジられた1万円超え海鮮丼、外国人観光客に“ガチな本音”を聞いた
海鮮丼が約2万円──。東京・豊洲「千客万来」の値段設定がネットで話題を呼んでいるが、その価値はあるのか確かめてきた。
■外国人旅行者のリアルな感想は?
しかし、実際に味はどうなのか。ネットでは「値段相応」「美味しかった」とレポートする日本人ユーザーも少なくない。「皇帝」のワンランク下、5種の生うにが乗る「雅」(9,600円)を注文した、40代台湾人男性・リンさんに感想を聞いた。
彼は記者の前で一口頬張り、「台湾ではうにを食べる機会がほとんどない。この味は神様から罰を受けそうなほど美味しいよ」と笑顔を見せる。
「たしかに皇帝の18,000円、雅の9,600円はちょっとだけ高い。でも、異常な価格とは思わない。都内スーパーで買えばもっと安いことを僕は知っていますし、もっと安い海鮮丼の店もあるでしょう。しかし、食材を買ったとしても調理する場所がないし、英語応対ができるかどうかわからない。ここは英語を話せるスタッフも多いし、メニューも英語表記。そんな安心感を込めて、この金額は妥当。また、母国でこの量のうにを食べたら、きっとこれくらいの値段ですよ」と満足気だ。
■味も接客も合格レベル
記者も同じく「雅」を注文したが、具材はじつに新鮮で臭みは皆無。うにのトロっと濃厚な味わいが生きていて激ウマだった。ちなみにうには北海道と青森でとれたムラサキウニ、バフンウニを使用しており、日によってと産地とブランドが変わるとのこと。
頻繁に食べられる値段でないことは確かだが、ネットにある「値段相応」という声には納得できる。
また注目したのが接客。施設内は客がいっぱいで、どの店もてんてこ舞い。別店舗に最初行った際は、レジ前に立っていても数分スルーされた挙げ句、外国人と思われたのか「…はい、何人?」とタメ口で少々ぶっきらぼうな応対をされた。
しかし、「うに虎」は若いホールスタッフがテキパキ動き回っていて、「共有スペースのテーブルで食べていいか」と無理な相談をすると「では、そこまでお運びしますよ」と親切な対応。ネットの噂だけでなく、現地に行ってみて初めて気づくこともある…と改めて感じた。
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(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤)