【オリ熱イズム2024】オリックス中継ぎ候補、育成の元ハム・井口和朋と支配下契約 「毎日が新鮮な気持ちで…」
元北海道日本ハムファイターズの井口和朋投手と支配下登録したオリックス・バファローズ。首脳陣はギリギリまで開幕から使える戦力を見極めていく。
■感謝を込めて野球に向き合う
井口は「もう一度スタートラインに立てる権利をいただけたというのはとても幸せなことだと、今、改めて感じています」とコメント。
「オリックスにお世話になり、毎日が新鮮な気持ちで野球をすることができていますし、今までお世話になった方々への感謝の気持ちを込めながら、これからもしっかりと野球に向き合っていきたいです。チームの優勝に一球でも多く貢献することが恩返しにもつながると思いますので、とにかく必死にがんばります 」と新天地での再スタートを誓っている。
背番号は「58」。
■球の質は良好
井口は最速152キロのストレートを持っており、変化球はスライダーを得意球に、カーブ、カット、フォークといった落ちる球をいくつか持っている。
2021年には43試合に登板、1勝2敗11ホールド、防御率1.86のキャリアハイを達成しており、セットアッパーとしての登板が目立っていた。この年に緊張感溢れる場面も経験しているだけに、本来の力が発揮出来れば、オリックスの強力な中継ぎ陣の一角を狙える可能性は十分にある。
オープン戦の成績は振るわなかったものの、球の質を見た首脳陣が再生可能と判断したのだろう。キャッチャーの石川亮をはじめ、日本ハム時代から顔馴染みの選手やスタッフがいるのも心強い。
■椋木蓮、富山凌雅も支配下登録
また開幕が近づくにつれて、トミー・ジョン手術を受けた椋木蓮、富山凌雅の両投手も支配下に再登録された。
2022年にドラフト1位として入団し、ルーキーイヤーには先発として可能性を感じるピッチングを見せていた椋木。
「まずは1年半の間、付きっきりでリハビリや治療、キャッチボールなどの練習の相手もしていただいたトレーナーの方々に感謝したいです。一軍で活躍したいという気持ちは誰よりも強いので、100%の自分の姿を見せていきたいと思います!」と語った。
左腕の中継ぎとして期待の大きい富山は「嬉しい気持ちでいっぱいです。監督、コーチ、トレーナーさんをはじめ、協力いただいた球団関係者の皆さんに本当に感謝しています。そのご恩に報いるためにも、結果を出していきたいと思います。これからもバリバリ頑張っていきます!」とコメント。
2人ともキャンプから開幕に照準を合わせていただけに、一緒にリハビリを続けて来た者同士がともに支配下に復活したことを素直に喜んでいる様子だった。椋木は「15」、富山は「28」と以前背負っていた背番号を再び付ける。
昨年の茶野篤政のように、開幕直前に支配下登録される選手が出て来る可能性はゼロではない。首脳陣はギリギリまで開幕から使える戦力を見極めていく。
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■執筆者プロフィール
どら増田:1973年神奈川県横浜市出身。幼い頃に初代タイガーマスクに衝撃を受けてからプロレスや格闘技を見続けている。同じく幼い頃から見ていたプロ野球は紆余曲折を経て2010年からオリックス・バファローズを応援。
音楽やエンタメ、グルメなどのイベントプロデュースの仕事をしていたが、2014年からスポーツライターの道へ。
横浜在住にもかかわらず京セラドーム大阪を中心にオリックスを現場取材する傍ら、新日本プロレスやスターダム、RIZINなどプロレス・格闘技の現場取材をしつつ多媒体で執筆している。
2018年にはスカイAで放送されたオリックス山本由伸と当時はキックボクサーだった那須川天心の神童対談実現に尽力した。ペンネームの由来はレジェンドレスラー藤波辰爾のドラゴンから来ており、取材を通じて藤波本人から公認を貰っている。
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(取材・文/Sirabee 編集部・どら増田)