オフィスを完全リモート化 浮いたお金で社員にユニバ旅行をプレゼントしたCEO
ある企業のCEOは、完全なリモートワーク化に成功。浮いたお金で、ユニバーサル・スタジオへの社員旅行をプレゼントしたという。
コロナ禍でリモートワークが続いていた企業も、オフィスへの復帰が徐々に見られるという。そんな中、ある企業の計らいに注目が集まっていることを、『Indiatimes』や『Inc.』などの海外メディアが報じた。
■設立から1年未満でコロナ禍に
アメリカ・フロリダ州のマイアミに本社を置くPR会社「カーヴ・コミュニケーションズ」。設立は2019年の夏とまだ新しく、当時の従業員は9名しかいなかった。
オフィスには天井から床、デスク、窓にいたるまでこだわりのデザインが詰まっており、入り口には地元のアーティストによる壁画が飾られていた。
だが2020年3月、不運なことに、設立から1年も経たないうちに新型コロナウイルスの影響を受け、リモートワークとなってしまった。
■テナント料は月100万円
だが「それが会社の成長のきっかけにつながった」と明かすのは、同社のCEOであるデヴィッド・バーコーさん。彼はパンデミックの経験から、重要なことを学んだ。
まずはリモートでも、世界中から優秀な人材の雇用ができること。さらにいつ使用を再開できるか分からないオフィスのテナント料に、月々7,000ドル(日本円にして約100万円)も支払っていたことだ。
リモートワークになってからも、企業の業績はコロナ禍前と変わらなかったため、デヴィッドさんはオフィスを撤退し、完全にリモート化する決断を下した。
■リモート化により1,400万円の節約
これによりコロナ禍にもかかわらず、同社の収益は前年度と比べて20%以上も増加。わずか9名だった従業員は現在、20名に増えている。
またデヴィッドさんによると、完全なリモート化により、なんと9万ドル(約1,400万円)の節約に成功したという。
彼はその浮いたお金で従業員に社員旅行をプレゼント。昨年末にユニバーサル・スタジオへ行き、食事や娯楽を存分に楽しんだそうだ。
■今年も年2回の旅行を計画
経理を担当しているアイシャ・ベリドー・デ・ルナさんは、旅行について「同僚という感じがせず、心から楽しめた」と話している。
同社は今年も年2回の国内旅行を計画しており、デヴィッドさんは「こうして人々は新しい方法でつながり、新しい関係を築いていくのです」と語った。
ある調査によると、オフィスを完全リモート化している企業はわずか7%に過ぎず、大多数はリモートと出勤の両方を採用しているという。
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)