川栄李奈が新たな女優像を描く理由 バイタリティと垣間見える“渋い感度”とは…
2児の母にして、『となりのナースエイド』(日本テレビ系)主演の川栄李奈。女優としての存在感をいかに大きくしてきたのかを考察する。
■出産・復帰・朝ドラヒロイン
また川栄の特徴といえば、現在2児の母親であること。川栄はちょうど宮藤官九郎氏脚本の大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』(NHK総合)出演の年に結婚し、出産している。なお同番組内でも川栄は出産シーンを演じた。
川栄は出産の約半年後に早くも、木村拓哉主演の『BG〜身辺警護人〜』(テレビ朝日系)にゲスト出演し、復帰している。
その後も川栄は、怒涛のドラマ出演をし続け、『カムカムエヴリバディ』(NHK総合)のヒロインに、上白石萌音と深津絵里とともに選ばれた。
■プライベートを思わせない女優
さらに川栄は、昨年の6月30日に第2子を出産。その約半年後より、川栄は現在の『となりのナースエイド』の主演を務め、好評を博しているのだ。
家庭の事情もあるかもしれないが、川栄は出産してはすぐに復帰する、女優としてのある種の新たなモデルを提示しているだろう。
■多部未華子・土屋太鳳・石原さとみ
出産後、早期に復帰する女優が印象的になってきている。川栄ほど早い復帰ではないが、川栄同様に結婚によるキャラの変化が微塵もない石原さとみは代表的だろう。
また川栄ほど活発ではないが、川栄同様に早期に復帰した多部未華子。そして、心配もされるほどに、今のところ極力休暇を避けているようにみえる土屋太鳳などがいる。
家庭の事情にもよることなので、どのようなあり方がよいわけでもないが、選択の自由が増えるのは、無理の生じない範囲で、よいことだろう。
■川栄がつくる新たな女優像
『火曜サプライズ』(日本テレビ系)出演時では、川栄も「アイドルの方が全然大変」と語っていた。アイドルはあらゆることに対応できなければならないにもかかわらず、アイドルグループを卒業すると、半ば再スタートのように女優業をイチから始めなければならない。
大変ハードな「アイドルから女優への転身」を果たし、なおも恐るべき邁進力で女優の世界を駆け上っている川栄が、芸能界に新しい道を切り拓いていく。
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(文/メディア評論家・宮室 信洋)