車椅子が線路にはまり動けない女性を18歳少女が救出 勇気ある行動に称賛の声
18歳の少女が、踏切で動けなくなってしまった車椅子の女性を救助。猛スピードの電車が迫っていたという。
危険を犯してでも、他人の命を救う。どれだけの人が、これを実践できるのだろうか。勇敢な少女の話題を、アメリカの『People』や『WTVF』が報じている。
■車椅子の女性が線路で立ち往生
アメリカ・テネシー州ジャイルズ郡に暮らすリリー・ベイカーさん(18)は、2月初めのある日に車を運転していたところ、踏切の内側で動けずにいる女性を見つけた。
車から降りて駆け寄ってみると、女性は車椅子のタイヤが線路にはまり、身動きが取れずにいたのだった。
リリーさんが線路を確認すると、クラクションを鳴らしてベッドライトを点滅させた電車が迫ってきていた。スピードを落とす様子はなかったという。
■とっさに女性を抱き上げる
リリーさんはとっさに女性を抱き上げ、線路脇に倒れ込んだ。残された車椅子は電車に轢かれ、原型を留めない姿になってしまったそうだ。
その時の出来事について、リリーさんは「女性は車椅子で歩けないのに、電車のクラクションが聞こえて…。瞬時に『逃げなきゃ』と思ったんです」と明かす。
また、人生で初めて自分自身も「死ぬのかも」と感じたという。倒れ込んだリリーさんと電車との距離はたった50センチほどとかなりギリギリで、助かったと分かった時は恐怖と安堵で泣きそうになったそうだ。
■将来は看護師の道へ
リリーさんは将来は看護師になる夢があること、「たとえ誰かを助けるために自分の命が犠牲になっても、悔しくはありません」とも語っている。これほどの恐怖体験をしたにもかかわらず、「手を差し伸べなかったほうが一生悔いが残る」と感じるという。
アードモア警察署のジェレム・ロビンソン署長は、声明のなかで「ふたりとも本当に危機一髪でした」と述べている。車椅子の女性は足に軽いケガを負ったものの、病院で治療を受けて現在は回復中だという。
■警察署長も少女に感謝
ロビンソン署長はさらに、「あの状況で、人を助けようと果敢に挑んだリリーさんに感謝しています」「人助けは、長身で筋肉質の男性でなければできないなんてことはないんです。小柄で若い、ごく普通の少女が、女性を抱き上げ助けたんですから」と、リリーさんを大絶賛している。
世間からも「真のヒーローだ」「まだ若いのにすごい」「人助けには、性別も年齢も体格も関係ないね」など、リリーさんを称える声が続々と寄せられている。
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)