猫を極寒の地に放り出した車掌が非難の的に 「クビにしろ」の嘆願書に30万人署名
マイナス30度の屋外にネコを放り出した列車の車掌に、人々から怒り声が殺到。失職を求める声が高まっている。
ロシアで、列車から極寒の屋外へ投げ落とされたペット猫が凍死する事件が起き、大論争に。野良猫だと勘違いした車掌に、30万人が失職を求める署名が起きている。『AP』や『US NEWS』が報じた。
■ペットを野良猫と誤解
1月中旬、エカテリンブルクとサンクトペテルブルクを往復する列車の中で、乗客の飼い猫であるトウィックスがキャリーから逃げ出した。
トウィックスは車掌に発見されたものの野良猫と勘違いされ、列車がモスクワの東にあるキーロフという町に停車中、車内から強制的に追い出されたそうだ。
氷点下の気温の中、行方不明になったトウィックスを何百人もが協力して捜索したが、1週間後に置き去りにされた線路から半マイルあまり離れた場所で、死亡した状態で発見された。
ボランティアの報告によると、トウィックスはマイナス30度の厳しい寒さが原因で死亡しており、動物に噛まれた痛々しい姿で発見されたという。
■車掌の責任を追求する声
この件を受け、ロシアのSNS上では専用アカウントが作られ、人々が鉄道会社に抗議。車掌の失職を求める請願書に、30万人以上が署名した。
なかには車掌を刑事告発するよう求める請願書も公開されており、数日間で新たに10万人以上の署名を集めるなど、処分を求める声は日増しに高まっている。
ロシアの国営鉄道会社であるRZHDは、トゥウィックスの死について「心から遺憾に思い、飼い主に謝罪する」との声明を出した。
■鉄道会社はルールを変更
地元当局は、今のところ車掌の起訴を断念しているという。一方、RZHDは「同じようなことが起こらないよう、長距離列車でペットを輸送する際に使用する書類の訂正を、速やかに行う」と、同伴者のいない動物に従業員がどのように接するべきかについての規則変更を明らかにしている。
担当者は「今後は車掌が客車から動物を降ろすことは禁止され、動物愛護団体に連絡し、駅員に引き渡されるようにしました」と述べ、ペットが死亡するという悲劇を起こさないために、対策をとることを約束した。
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(文/Sirabee 編集部・ジェス タッド)