古田敦也氏、中村紀洋氏が現役時代“凄いと思った投手”に納得 「やっぱり…」
中村紀洋氏が「凄いと思った投手」を告白。その人物に古田敦也氏も納得。
■「苦手だった投手」を語る
古田氏から「苦手だった投手」を質問された中村氏は「打率的には松坂大輔くんかな。ホームランは打ってるんですけど、打率的に見たらそんなに打っていない」と松坂大輔氏の名前を挙げる。
理由については「2人とも対戦を楽しみにしていて。三振かホームランで行っているので、率じゃないものが、彼とのあいだにはあったかなという」と語った。
話を聞いた古田氏は「カッコいいこと言うなあ。そんなやついなかったよ、プロを長いことやったけど」と驚いていた。
■小笠原氏も同調
中村氏はさらに「高卒ルーキーでこんな球を投げるんだみたいな。あの球を見たときに『うわ、すごいな』と思って。そこからですね、ホームランを打ったろと。対戦が続くまでそう思っていました」と振り返った。
元北海道日本ハムファイターズで、松坂氏のプロ初登板に出場しホームランを放った小笠原氏も「初ヒットとホームランは自分なんですけど、(後ろに)片岡さんがいたので。その前に抑えていたんですよ。(松坂氏が)抑えて力を制限していたので打てた」などと語る。
そして「スライダーのキレとメジャーに行く前の150キロ近いカットボール。インコース寄り低めの、こんぐらい曲がるカットボールはエグかったですね」と話した。
■凄いと思ったのは「伊良部さん」
スタッフが「松坂さんのボールで1番凄いなと思ったのは?」と質問すると、中村氏は「凄いなという球を見たのは伊良部さんです」と元千葉ロッテマリーンズの伊良部秀輝氏を挙げる。
古田氏が「ああ、やっぱり」とつぶやくと、中村氏は「びっくりしましたね。野球漫画『ドカベン』の土門。ゴーって、なまりが飛んできている。回転数が少なかったんですよ。松坂くんと比較すると、大輔の場合はすごいスピン量があるんですよ。伊良部さんはスピン量がほとんどないんです、見えているんです縫い目が。しかも、音で表すとゴーッという感じ。あれはびっくりしました」と語っていた。
■ヤンキースでも活躍
伊良部氏は千葉ロッテマリーンズで1993年に当時日本人最速の158キロを記録。最多勝1回、最優秀防御率賞を2回獲得する。
1997年にニューヨーク・ヤンキースに移籍し、2年連続二桁勝利を挙げるなど活躍。晩年は阪神タイガースにも所属した。
150キロを超える速球と140キロ台のフォークボールを駆使する投球スタイルは評価が高く、当時対戦した打者から「最強の投手」と称されることも多い。