寒波で凍死寸前のウミガメが救出される 109匹保護のうち生き残ったのは36匹
アメリカ・ノースカロライナ州にて、寒波の影響で多くのウミガメが命を落とした。生き残ったウミガメたちは救助センター内で治療後、海に帰される。
海洋生物たちも、寒さから命を落としてしまうことがあるようだ。アメリカ・ノースカロライナ州では寒波の影響により、多数のウミガメの死亡が確認されている。『AP通信』『USNews』などが報じた。
■凍死寸前のウミガメを保護
1月21日、ノースカロライナ州立大学海洋科学技術センターがケープ・ルックアウト岬にて、寒さで凍死しかけていた109匹のウミガメを発見・保護した。その後に生き残ったウミガメはわずか36匹だったことが、同センターのSNSへの投稿で後日判明している。
生き残ったウミガメたちは適切な治療を受けたあと、カレンビーズリーウミガメ救助・リハビリテーションセンター内にあるノースカロライナ水族館へと送られる。こちらは病気や負傷したウミガメを回復させ、野生に帰す役割も担っている。
■ウミガメが“低体温症”状態に
ケープ・ハッテラス国立海浜公園によると、ボディー島とオクラコーク島の海岸線沿いでも、直近で100匹以上のウミガメが発見されたという。発見された当時は“低体温症”状態だったといい、救出されたほとんどが治療のためにノースカロライナ水族館へ送られた。
公園の関係者らはSNSへの投稿で、ウミガメたちが低体温症だったことについて「気温が下がると同時に深部体温も急降下し、体力を奪ってしまうことから無気力な状態になる。よって呼吸をするために水面へ上がることも困難になってしまう」と説明している。
■センター内では105匹が療養中
毎年冬になるとノースカロライナ州内の海は極寒の地となり、寒さにやられてしまうウミガメが続出する。今年は気温が氷点下まで下がったこともあり、特に大きな打撃を受けているそうだ。
ノースカロライナ水族館の広報担当者であるクリスチャン・レグナーさんによれば、11月末以降に寒波が始まって以来、センターには多くのウミガメが運ばれてきており、敷地内ではのべ105匹が療養中だという。
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(取材・文/Sirabee 編集部・田中サワ)
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