新年会参加の代わりにお年玉を贈呈したCEO 社員の“飲み会離れ”への配慮に称賛の声
社員の気持ちを考え、取引先や顧客との新年会を廃止したCEO。代わりにお年玉をプレゼントし、Facebookには称賛が多数寄せられている。
ひと昔前まで、飲み会を社員の親睦の場と考える人も多かった。しかし近年、そうした会に誘えば「アルコール・ハラスメント」と言われてしまいかねない。
そんななか、ある企業のCEOに称賛が寄せられていることを、『AsiaOne』や『mothership』などの海外メディアが報じた。
■会社の飲み会に懸念
台湾に本社を構えるシューズメーカーのFufa Shoesは、SNSなどでライブ配信をしながらメーカーが商品を説明し、視聴者に購入を促すといったライブコマースを得意とする企業だ。
同社を設立し、CEOを務めているルー・シャオナンさんは16日、自身のFacebookで社員に対する思いを書き込んだ。
以前から忘年会や新年会、および取引先や顧客との飲み会に、社員を無理やり参加させていることに懸念を抱いていたという。
■社員からは「じつはストレス」の声
実際に社員からも「そのような会は気まずくて苦手」「できることなら参加したくない」「じつはストレスだった」など、切実な本音が届いていた。
そこで社員らに対し、「現金をもらうか、飲み会に参加するのとでは、どちらを選択しますか?」といったアンケートを実施したところ、なんと全員が「飲み会よりも現金がほしい」と回答したという。
■思い切って取引先との会を廃止
ルーさんは思い切って、今年から取引先や顧客を集めた新年会を廃止。代わりに社員全員にお年玉として、1万新台湾ドル(約4万7,000円)を贈呈した。
Facebookには「近年ではおそらく社員のほとんどが、そのような飲み会に嫌悪感を抱いています」と書き込んだルーさん。「ゆっくりでも、会社を彼らの好きな形に変えていくのはとても良いことだと思います」とし、社員たちの気持ちに寄り添った。
■止まない称賛の声
お年玉は勤務年数や業績に関わらず、全員が同じ金額を受け取ったそうで、世間からはルーさんに対し称賛の声が多数寄せられている。
「社員をえこひいきしない姿勢が素晴らしい」「社員の声をちゃんと聞いてくれて羨ましい」「他の企業のCEOも見習うべき」など、声は止まらない。
また「現在、採用していますか?」「こんな素敵なCEOの下で働きたい」「次の採用はいつだろう」といった、同社への就職の意欲も搔き立てた模様だ。
■CEOが社員全員にお年玉をプレゼント
・合わせて読みたい→ビッグモーター社員逮捕にネット民「さすがに異常」 無視できない“違和感”が…
(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)