クマに噛まれた男性が自分の腕を切断して死を回避 「早く回復を」と励まし続々
檻にいるクマに餌をやっていたところ、腕を噛まれた30代男性。慌ててナイフを取り出したがクマは刺さず、自分の腕を切断することに…。
動物を愛する優しい男性をクマが襲い、腕を噛んだまま離そうとしない。激痛に苦しんだ男性が救急搬送されるまでの経緯を、『Thaiger』『Bangkok Post』などタイのメディアが伝えている。
■餌やり中にトラブル発生
1月25日、タイにある野生動物保護施設でボランティアとして活動していたスイス人男性(32)が、クマ(ツキノワグマ)の檻に接近。トレーに餌を置き檻に右腕を突っ込んだ直後、クマに腕を噛まれてしまった。
男性は必死に腕を引こうとしたが、クマは噛んだまま離そうとしない。「このままでは最悪の事態に陥る可能性がある」と死を意識した男性は、持っていたナイフを取り出して思い切った行動に出た。
■咄嗟に下した決断
男性はナイフを噛まれた腕に刺し、肘あたりから下を自ら切断。施設にいた人たちは突然の展開に驚きつつ応急処置を施し、男性を病院に連れて行った。
男性はそこから別の病院に搬送されたというが、切断された腕をつなぎ直す手術が行われたのかなど、詳細は報じられていない。ただ一部メディアは、「切断された部分が発見された」「ボロボロの状態だった」と伝えている。
■男性を襲ったクマの過去
報道によると、男性を襲ったクマは、2013年に森の外に出て迷っていたところを保護されたのだという。
それからしばらくの間は国立公園が預かり世話をしていたが、その後は野生動物保護財団の施設に移動。男性がいつからそこでボランティアとして働いていたのかなど、詳細は分かっていない。
■湧き上がった称賛の声
男性について報道で知ったタイの人たちからは、自分の腕を切り落とすというショッキングな行動に及んだ男性を称賛する声が噴出している。
ネット上には「クマを刺すこともできたのに、自分の腕を切り落とすとは…」「動物への愛情に溢れるところは尊敬する」といったコメントのほか、「勇敢な男性。手術が成功しますように」「早く回復してほしい」といった見舞いの言葉が多数書き込まれている。
・合わせて読みたい→狂犬病で凶暴化したカワウソが男性を襲う 手足を41回噛まれる重傷
(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)