ボランティア警察官がゴスペルシンガーに演奏禁止命令 不適切な態度が物議醸す
ゴスペルシンガーに対し、女性警官が教会音楽の演奏をやめるよう告げた。舌を出すという侮辱行為も働き、問題視されている。
教会音楽を演奏していたゴスペルシンガーの女性が、ボランティア警察官に不適切な態度をとられた動画がSNSで拡散され、物議を醸している。
警察官は「教会音楽を敷地内で演奏するのは禁止」という誤った警告を発していた。『DailyMail』がレポートしている。
■ボランティア警察官の悪態
ハーモニー・ロンドンさん(20)というゴスペルシンガーの女性が、イギリス・ロンドンのオックスストリート沿いで教会音楽を演奏していたところ、警察官に「違反」と告げられたという。
ボランティアだという女性警察官は、演奏中のハーモニーさんに「教会の外で、教会音楽を演奏するのは禁止されている」と警告。さらに「教会から演奏の許可をもらわない限り、この手の音楽を演奏することは許されない」と、強く注意した。
ハーモニーさんが「人権を無視してもいいのか」と尋ねると、女性警察官は舌を出し、侮辱する態度をとったのだという。
■警察官への批判多数
女性警察官の言動を撮影した動画は、「思想、信条、宗教の自由に対する権利を保護する」とした1998年人権法第9条を引用した訴えとともに、ハーモニーさんのInstagramで共有されている。
イギリスのメディア『GB News』に出演した元英国雇用大臣のアン・ウィデコムさんは、この出来事と女性警察官について「ボランティア部隊から抹消されるべきだ」とコメントしている。
さらに「法律を完全に間違えていて、明らかにこの女性(ハーモニーさん)に対して威張り散らそうとしており、むしろ楽しんでいるようだ」とも発言している。
■メトロポリタン警察が謝罪
一連の騒動を受けて、メトロポリタン警察の広報担当者は「警察官が、教会の敷地外で教会の歌を歌ってはいけないと言ったのは間違いでした。不快感を与えたことをお詫びし、学習を進めていきます」と謝罪を公表した。
声明の中で当局は、ウェストミンスターで無許可のストリートパフォーマーが問題になっていることにも触れた。ロンドンでは場所により、路上でパフォーマンスをするための「バスキングライセンス」の習得を課しているエリアがある。
そのため「ハーモニーさんが投稿した短い動画は、ストリートパフォーマーへの規制を示唆する40分以上にわたる会話のほんの一部だった」と弁解した。
また当局は、ロンドン警視庁の本部がボランティア女性警察官について捜査中だとも伝えている
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(取材・文/Sirabee 編集部・本間才子)