「ペットの耳をミッキーのように丸く整形して」 切除手術を望む飼い主に獣医師が激怒

中国では今、犬や猫の耳をミッキーマウスのように丸くする整形手術が行われている。ペットにとっては、トラウマや後遺症になりかねないという。

獣医・獣医師

美容整形は、女性を中心にますます人気が高まっている。近年では、それがなんとペットにまで浸透しているようだ。

顧客の異様な要望に波紋が広がっていることを、香港の『South China Morning Post』などが報じた。


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■「ミッキーイヤー」を得ようと…

ほとんどの犬や猫は三角形や垂れ下がった耳を持っているが、中国では今、ミッキーマウスをイメージした丸い耳のペットが人気だという。

そのため、個体によっては動物の耳を丸く切除しなければならず、ペットを動物病院に連れて行く飼い主が急増しているそうだ。

動物たちはトラウマが残るような痛みを味わい、聴覚機能や心理面で後遺症が現れる可能性もあり、「残虐だ」と怒りの声が多数あがっている。

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■クリニックは「早割り」で競争

中国ではこのような動物への整形手術は合法で、動物病院やクリニックは「春節までの予約で早割りを適用」などと、競争に打ち勝つ特典も用意しているという。

そんななか、北京で動物病院を営むリウ・ユンドン院長は、「獣医師として私たちは動物愛護と動物福祉の原則を遵守し、これらの手術は推奨しません」と明言。2ステップある痛々しい手術の詳細を説明した。

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■トラウマになるペットが多数

リウ院長によると、第一段階では30分間をかけて動物の耳の切除と整形を行い、第二段階では20~60日間をかけ、耳を直立させる装置を皮膚内に取り付けるという。

「これは道徳的な問題でもあり、私の同僚たちは一様にそうした手術に反対しています」とも明かしたリウ院長。術後も痛みが気になり患部を引っ搔くなど、心因性の問題を引き起こすペットが多いという。

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■怪しいクリニックも

こうしたトレンドに対し「常識から逸脱し、動物の心身の健康を無視している飼い主ばかり」として、現在は手術の実施を拒否する獣医師も多い。

専門家がネットで検索したところ、動物用医療機器を扱うライセンスを持っていないなど、怪しいクリニックも数十社あることが判明したそうだ。

そのため「ミッキーイヤーの手術を禁止し、美容目的で罪のない動物たちに苦痛を与える飼い主を罰するように」との訴えが急増しているという。

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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ

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