9歳男児がスクールバスに轢かれて死亡 白血病を乗り越えた末の悲劇
幼い頃に白血病を患うも、治療を受けて元気に暮らしていた男児。しかしスクールバスの下にもぐったせいで轢かれてしまい、帰らぬ人となってしまった。
「いつかフットボールの選手になりたい」という夢を持って明るく生きていた男の子が、悲劇に見舞われていた。『Fox News』などアメリカのメディアが伝えている。
■重病を克服した男児
アメリカ・フロリダ州で暮らしていたイライアス・アミール・マーシャル・ロドリゲスくん(9)は、2歳の頃にリンパ性白血病を患い闘病を開始。つらい治療に耐えて元気になり、スポーツが大好きな明るい少年に成長した。
そして「いつかプロフットボールリーグで活躍したい」と語るようになり、練習に励むようになった。
■突然の悲劇
そんななか先日の午後4時頃、イライアスくんはいつものようにスクールバスを利用。目的地で降りたところ、バスの下にフットボールが転がっていったため、拾おうとした。
イライアスくんはすでにゆっくりと動き始めていたバスの下にもぐったが、運転手はそれにまったく気づいていなかった。そのためイライアスくんはバスに轢かれて重傷を負い、命を落とした。
■勤務歴10年超のベテラン
当局はスクールバスや、事故現場近くのアパートに設置してある監視カメラの映像を確認。その上でスクールバスの運転手の男(54)や目撃者に話を聞き、事故発生の経緯を詳しく調べた。
男は仕事には十分慣れていたようで、スクールバス運転手としては10年以上にわたる勤務歴がある。安全確認もしていたはずだが、バスの下まで確認することはなかったもようだ。
■悲しみに暮れる家族
イライアスくんの母親はシングルマザーで、他にも子供2人を育ててきたのだという。そのうちひとりは自閉症で、目も見えない。それでも必死に子育てに励んでいたなかでイライアスくんをこのような形で失い、深い悲しみに暮れている。
そんな母親と子供たちを救うため、親族はインターネットで寄付を募る活動を開始。「集まったお金は葬儀の費用、遺族の生活費とカウンセリングなどに使わせていただきたい」と説明している。
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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)