【DeNA】1軍キャンプ抜擢も… 過酷なサバイバルレースにアピール必須な大卒投手2人と高卒捕手2人
春季キャンプのA班・B班の振り分けを発表した横浜DeNAベイスターズ。徳山壮磨、坂本裕哉、益子京右、東妻純平などはより一層のアピールが求められるが…。
■サバイバルレースのスタート
一昨年まではB班は沖縄県嘉手納で実施されていたが、改装工事の影響で今年もB班は鹿児島県奄美大島で行われる。A班は従来通り沖縄県宜野湾開催となり、監督含め首脳陣は簡単にB班の視察することは困難。A班に46名と多くの選手が帯同している背景には、距離的な要因も含まれていることも関連していると考えられる。
実際B班には石田健大、宮﨑敏郎、大和、戸柱恭孝、伊藤光ら、首脳陣が“チェックする必要のない”実績十分のベテランが多数セレクトされている。つまりA班スタートの選手たちにとって、この時期にどれだけアピールできるかが今季をカギを握っている状況となっている。
その中でもより一層のアピールが求められるバッテリー4人のプレーヤーを挙げていきたい。
■投手は徳山・坂本
投手では大卒ドラフト2位入団の2人。まず1人目は徳山壮磨。22年早稲田大学からドラフト2位入団と即戦力が期待されながらも、未だ1軍登板はゼロ。オフにはオーストラリアに派遣され、高奪三振をマークするなど結果も残しただけに、大化けに期待したいところだ。
もうひとりは坂本裕哉。ルーキーイヤーからローテーション入りを果たし、2年間で8勝をマークしたが、過去2年は未勝利。ポテンシャルと投げるボールは一級品で、努力を続ける才能も持ち合わせる左腕なだけに、キッカケさえ掴めば一気のブレークも不思議ではない。
先発では今永昇太は海をわたり、トレバー・バウアーの去就は未だ不透明。ブルペンも鉄腕エドウィン・エスコバーはチームを去るなど不確定な状況が続いているだけに、ポジション問わず2人には大きなチャンスとなっている。
■捕手は益子・東妻
捕手では高卒の2人。まずは18年ドラフト5位入団の益子京右。21年にはお立ち台に上がるなど順調に成長曲線を描いていたが、過去2年間は1軍で1試合ずつの出場に留まっている。自主トレは2年連続大和と牧秀悟と同行し、厳しいトレーニングを敢行。とくに磨きをかけた打棒を武器に、変化した部分を見せつけたい。
もうひとりは東妻純平。智弁和歌山では甲子園を賑やかせ、19年ドラフト4位で入団したが未だ1軍経験はなし。オフには徳山同様オーストラリアに渡り外野やファーストも守り、バットも快音を響かせた経験を武器に活路を見出したい。
ベテランの存在感は不変で、昨年は山本祐大がブレーク。さらに下からはプロスペクトの松尾汐恩が控えるという競争が激化しているポジションだけに、2人にはより一層のアピールが必要になる。
常に三浦大輔監督や首脳陣の目に入ることができるA班。このチャンスを最大限活かし、自分の立場をしっかりと確立したいところだ。
■執筆者プロフィール
萩原孝弘:1971年生まれ。生まれも育ちも横浜の生粋のハマっ子で、大洋が横浜に移転して以来、一貫してホエールズ〜ベイスターズファン。
23年のオフィシャルイヤーブックもライターとして参加した。あくまでもファン目線で、独自のインタビューコラムや記事を各媒体で執筆中。
・合わせて読みたい→西武ライオンズ「ドラ2」佐藤隼輔が初ブルペン32球 緊張楽しむ強心臓ぶりも
(写真・取材・文/Sirabee 編集部・萩原孝弘)