徳島県、被災地に送った「あるもの」めぐり賛否も… 明かされた“迅速対応”に思わず感動
能登半島地震を受けて、徳島県が被災地に弾性ストッキングを送った。地震発生以降、同県は多くの支援を行っていて…。
令和6年能登半島地震の発生から3週間経った。災害発生以降、被災地を支援する動きが加速している。以前、ネット上では徳島県が石川県に送った「あるもの」を巡り、一部否定的な声があがった。
だが、取材を進めると、徳島県の被災地復興に対する熱い思いが明らかになって…。
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■徳島県の被災地への支援が話題に
ことの発端は、1月3日に投稿された徳島県の公式X(旧ツイッター)のポスト。内容としては、能登半島地震を受け、石川県に弾性ストッキング1,000セット、マスク6,800枚を提供したというもの。
令和6年能登半島地震の発生を受け、石川県庁にリエゾン派遣した職員により、本日、物資集積拠点に支援物資(弾性ストッキング1,000セット、マスク6,800枚)を提供しました。
今後とも、国や全国知事会等と緊密に連携し、迅速かつ的確な被災地支援を展開して参ります。 pic.twitter.com/UzDBa9YO9F— 徳島県 (@preftokushima) January 3, 2024
弾性ストッキングは、締め付ける力の強い特殊なストッキング。足の血流を改善する効果があり、長時間同じ姿勢になりがちな車中泊などの際、足に血の塊(血栓)ができるのを防ぐ。
2016年の熊本地震の際も、避難所で配布されたことがある。
■ネットでは一部否定的な声も…
被災地の支援物資として欠かせないものを迅速に提供した徳島県の対応はネット上でも話題に。「過去の災害から多くを学んだナイス判断」「弾性ストッキングを思いつくのは素晴らしい」「避難所での暮らしが長期化するとこういうのは絶対必要」と称賛する声が多数あがっている。
しかしながら「まず水と食料送ってあげて」「必要なものはほかにたくさんある」「なんでストッキング…?」など、一部では否定的な反応を示す人の声も…。日頃、あまり馴染みのない弾性ストッキングを送ったことに疑問を抱く人もいたのかもしれない。
そこで、徳島県に今回の支援を行った背景を取材したところ、批判勢も納得する同県の行動力が明らかになったのだ。
■「迅速対応」に感動
地震発生から1週間経たないうちに、1,000セットもの弾性ストッキングを送った徳島県。なぜ、これほど迅速に対応できたのか。
徳島県の担当者は、「2021年にストッキングやサポーターを製造・販売する徳島県の会社から、災害時の車中泊や避難所におけるエコノミークラス症候群発生予防に関して協力するご提案がありました。その際、2,000足の弾性ストッキングをいただきました」と説明する。
地震の報せを聞いた翌日には、被災地へ足を運んだという。担当者からは「2日に現地での支援のニーズを聞き取りするため、石川県で情報収集にあたる『リエゾン』として、徳島県から職員を派遣しました。その際、職員が乗る車両に弾性ストッキングとマスクを積み込んで向かいました」という回答が寄せられている。
正月でも迅速に対応したことが窺える。
■ストッキング以外の支援も抜かりない
ネット上では「食料と水を支援するべき」といった意見も見受けられるが、こちらの支援も抜かりない。
担当者は、「1月3日にアルファ米5,000食、500ミリリットルの飲料水1万5,000本、ブルーシート500枚、4日に毛布2,000枚、簡易トイレ5,000台、おむつ5,078枚を送りました」と説明する。
現地で聞き取り調査をした上で、食料や水に限らず、被災地で必要なものを多数送っていることを忘れてはならない。
徳島県の公式Xによれば、17日には石川県輪島市にキッチンカーを派遣し、炊き出し支援も行ったという。徳島県の取り組みは、被災地の人達の励みになっていることだろう。
■執筆者プロフィール
斎藤聡人:1991年生まれ。『Sirabee』編集部記者。
某週刊誌の芸能記者を経て現職に。ジャニーズネタなど、芸能ニュースを中心に様々なジャンルを取材する。
チェーン店からローカル店まで様々な飲食店をめぐり、グルメ記事も手がける。仕事も兼ねた毎日のドラマ鑑賞が日課。
今期の推しは、『正直不動産2』(NHK)、『院内警察』(フジテレビ系)。
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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人)