【駅弁大会】被災にめげず出展決めた石川県・高野商店、激レア「香箱蟹」弁当求めて連日多くのファン

東京・新宿の京王百貨店で22日まで開催されている「第59回 元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」。今回は石川県・高野商店の人気弁当をピックアップ。

駅弁大会

今年も大盛況の「第59回 元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」、通称・駅弁大会。東京・新宿の京王百貨店を舞台に約2週間行われる催しで、22日に最終日を迎える。sirabee記者が会場で出会った注目弁当の一部を紹介したい。


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■京王百貨店のシンボル的催事

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1966年に初開催し、今回で59回目となる駅弁大会。京王百貨店が企画してきた催事ではNo.1の人気&長寿イベントで、期間中に販売される弁当は30万~40万食、売上高では6億円以上。

今回も北海道から九州まで約350種類を超える駅弁、さらにはご当地フードやジュース、甘味などが集結し、取材を行った1月中旬の平日でも朝から長蛇の入場待機列ができていた。

期間中は延べ1,000人もの従業員が駆り出され、本社で総務や企画を担当している社員たちも応援に駆けつける毎年恒例の行事となっている。

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■金沢駅「香箱蟹ごはんのかにすし」

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今回紹介するのは、石川・金沢駅などで販売されている高野商店の「香箱蟹(こうばこがに)ごはんのかにすし」(1,680円)。

石川県ではズワイガニのメスを香箱蟹と呼んでおり、旨味の詰まった身に加え、甲羅の内側にある卵「内子(うちこ)」、そしてお腹側にある粒上の卵「外子(そとこ)」が濃厚で絶品。

漁猟期間も11月から約2か月間と短く、地元の人たちも蟹が解禁になるとまず香箱蟹から食べるという。なかなか県外ではお目にかかれないレアな蟹でもある。

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■卵から身まで混ぜ込んだごはん

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そんな石川の冬の味覚である香箱蟹を使用するのがこの弁当で、前述の内子と外子、蟹味噌、身を炊き込んだごはんの上に、ベニズワイガニのむき身と、ベニズワイガニとさらに本ズワイガニを混ぜた“蟹そぼろ”が乗る。

むき身は噛めば噛むほど旨味と甘味が溢れてくる。ごはん部分は香箱蟹すべてのエキスが集まっているかのよう滋味深い味わいで、卵の食感も最高だ。すべてが蟹づくし。この量と味で1,680円は安いと感じる。

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■被災で一時は出展見合わせを検討

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周知の通り、石川・能登半島では1月1日にマグニチュード7.6の大地震が発生し、今も被災地の苦境は続いている。高野商店の工場も被災し、「立っていられないほどの揺れで、工場内も一部破損。交通、物流がすべてストップし、今回は出展を見合わせようとも思っていたのです」と販売担当者は吐露する。

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しかし石川県を盛り上げるため、できる限りの調整を続けどうにか出展に至った。「会場ではお客様から『地震は大丈夫だったの?』『どうか頑張ってね』と温かい言葉を多くいただき、本当にありがたい思いです」(高野商店担当者)。

朝10時、会場オープンとなると真っ先に高野商店ブースを目指すファンも多かった。

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(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤

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